年が明けてからすでに半月が経過。2011年こそ仕事をためこまないようにしよう、と抱負を掲げたにも関わらず、すでに仕事は山積みに……。書類は地層を形成しつつあり、メール受信箱は未読メールがテトリスのブロックのように毎日積み重なっている。そんな状態を2011年も続けてしまわぬように、いったん手を止めて、「本当に自分に合った」タスク管理の方法を考えてみるのはどうだろう。
著者の佐々木氏正悟氏は、心理学的見地から多くの仕事術に関する本を執筆しており、本書でも「メンタルモデル」をキーワードに、優れた仕事術を自分に合った方法に変えるコツを披露している。
「メンタルモデル」とは、目的のタスクを達成するために実行しなければいけない動作の順番のことで、これがはっきりしていなければ、どんなに仕事のできる人でもまごついて、期待する成果を出すことは難しい。逆に、メンタルモデルを自分に「インストール」できれば、自分が参考にしたい仕事術の根本を押さえたことになり、自分の仕事や環境に合わせて、表面的なテクニックの部分を自在にアレンジできるようになるという。
このメンタルモデルを詳しく説明しながら、実際に著者が実践している仕事術を丁寧に解説しているため、誰でも自分が「変えたい」と思っている非効率的な仕事のやり方を改善できそうだ。また、単に仕事術にとどまらず、「ことの本質を見極める」という習慣が身につけば、仕事の成果そのものにも大きな影響を及ぼすだろう。
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