審査なし、Visa加盟店で使えるプリペイド「ソフトバンクカード」3月に開始

 ソフトバンク・ペイメント・サービス、ソフトバンクモバイル、ワイジェイカード、Tポイント・ジャパンの4社は2月18日、Visa加盟店で利用できるプリペイドカード「ソフトバンクカード」を発表した。ソフトバンクの携帯電話契約者向けに、3月6日から提供を開始する。

各社の役割
各社の役割

 ソフトバンクカードは、前払い式のプリペイドカードで、入会費や年会費は無料だ。12歳以上が対象で、デザインは「お父さん」柄と黒を基調にした2種類から選べる。カードにICチップは搭載していない。「いずれは携帯電話のチップと連携し、このプラスチックカードはなくしてきたい」(ソフトバンク・ペインメント・サービス 事業企画部 部長の榊原一弥氏)と話す。

 企業から個人、個人間で送りあえるのも特長の一つで、例えば企業がキャッシュバックキャンペーンに使用できると説明した。なお、加入時には携帯電話の契約が必要になるが、途中で解約してもそのまま使い続けられる。ポイントの有効期限は、最終利用から1年間。

カードは2種類のデザインから選べる
カードは2種類のデザインから選べる

なぜいま、プリペイドカードなのか?

電子決済の状況
電子決済の状況

 ソフトバンクでは、日本で非正規雇用が増えていることに伴い、年収が下落しており、それに起因してクレジットカード保有率も低下していると説明する。

 20代男性では72%までに保有率が減少。いまだ現金決済が80%と主流で、電子決済は約20%にとどまる。そのため、審査が不要で誰でも持てるプリペイドカードで、かつクレジットカードのようにVisaの加盟店で使えるものにしたという。

スマートフォンから即時チャージできる
スマートフォンから即時チャージできる

 ソフトバンクカードは、チャージ専用口座への銀行振込などで事前に「バリュー」をチャージしておくと、百貨店、コンビニエンスストア、ドラッグストア、飲食店、衣料店、ネットショッピングなど国内・海外あわせて3800万店のVisa加盟店で利用できる。

企業のキャッシュバックにも使えるほか、個人間でもやりとりできる
企業のキャッシュバックにも使えるほか、個人間でもやりとりできる

 Visa加盟店での支払い額200円(税込)ごとにTポイントが1ポイント貯まり、貯めたTポイントは、Tポイント提携先で1ポイント=1円で使えるほか、ソフトバンクカードにチャージして「バリュー」にすることでVisa加盟店でも利用できる。

 なお、事前チャージには5つの方法がある。どの銀行口座からも振り込める「銀行振込チャージ」ほか、月々の携帯電話料金と共に支払う「ソフトバンクまとめて支払いチャージ」、ソフトバンクカードに貯めたTポイントを、100ポイントにつき85円相当のバリューでチャージできる「Tポイントでチャージ」、ジャパンネット銀行から振り替えでチャージする「口座振替チャージ」、ワイジェイカードが指定するキャッシング利用可能額からチャージできる「キャッシングチャージ」(順次提供予定)がある。

ポイント2倍--チャージの不足分を補う「おまかせチャージ」も

事前のチャージが不要の「おまかせチャージ」
事前のチャージが不要の「おまかせチャージ」

 また、事前に審査が必要になるが、高校生以外の18歳以上には「バリュー」が自動的にチャージされる無料オプションサービス「おまかせチャージ」も提供する。残高不足でも足りない分だけが補填されるもので、「残高ゼロでつねにおまかせチャージでも使える」(ソフトバンク・ペイメント・サービス 事業企画部 担当課長の福井広樹氏)という。

 おまかせチャージの場合、Tポイントの付与率が通常の2倍になり、Visa加盟店での支払い額100円(税込)ごとに1ポイント貯まる。また、おまかせチャージでソフトバンク携帯電話の利用料金が支払える。

「現金バリュー」と「プリペイドバリュー」2つの違い

チャージ残高の種類
チャージ残高の種類

 なお、チャージ残高には2つの種類があり、銀行振込でチャージした場合や口座振替でチャージした場合の「現金バリュー」と、ソフトバンクまとめて支払いやおまかせチャージなどによる「プリペイドバリュー」に分けられる。

 現金バリューは、あらかじめ残高を口座に入れておけば、海外旅行時に「PLUS」マークのあるATMから現地通貨で引き出すことができ、手数料はかかるものの、現地の窓口で換金するよりも安く済むと説明する。

 なお、ソフトバンクカードでは、プリペイドバリューを家族や友人などのソフトバンクカード贈ることも可能だ。1回あたり(月5回まで)の上限額は1万円まで。また、金融機関口座に現金バリューを送ることもでき、その場合の上限は1回あたり(月2回まで)の2万5000円。

au WALLETとの違いは?

KDDIとのサービススペック比較
KDDIとのサービススペック比較
ソフトバンクカードの使い方
ソフトバンクカードの使い方

 同様のサービスとしては、KDDIがMasterCardと提携して「au WALLET」を進めている。(1)MasterCardの加盟店で利用できる、(2)ポイントが貯まる、(3)審査なしに誰でも気軽に持てる──の3点を特長としており、ソフトバンクカードのライバルといえる。

ポイントの還元率
ポイントの還元率

 この点について、KDDIはプリペイドカードとクレジットと別々のカードになっているのに対し、(1)1枚で同様の機能が持てる、(2)他の人や金融口座にバリューを送る機能がある、(3)チャージ時にどの金融機関からも振り込める、(4)海外で現金が引き出せる──の4つの優位性を挙げた。ただし、ソフトバンクカードは店頭での入金に対応しない、クレジットカードからのチャージができないといった点もあり、すべてにおいてau WALLETを上回るものではない。

 なお、ソフトバンクカードの提供開始を記念して、3月6日より、おまかせチャージの契約者の中から抽選で5000人に最大1万円分を割引くキャンペーンやTポイントをプレゼントするキャンペーンなどを実施するとしている。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]