セガは、アーケード用新作ゲームとして「Wonderland Wars」(ワンダーランドウォーズ)を、2月19日から順次稼働を開始している。PCオンラインゲームを中心に世界で普及しているゲームジャンルのMOBA(Multiplayer Online Battle Arena)系戦略アクションゲームで、アーケードゲームにおけるMOBA系のゲームは初めてとうたっている。
本作は、自身を含めた味方4人と協力しながら敵4人と対戦する戦争ゲーム。プレイヤーキャラクターである”キャスト”を1人選択し、操作と攻撃を行う形でその戦争に介入する。基本的には敵の拠点や城を攻撃する、あるいはキャストを倒すことによってチームで共有しているゲージが減り、制限時間内にゲージを0にする、あるいはゲージが多く残っている方が勝利となる。拠点からはプレイヤーが操作できない兵士が出現し、敵の拠点や城に向かって進軍する。ちなみに世界観は古今東西のさまざまな物語がモチーフとなっており、本の中の世界で戦うという設定になっている。
本作の特徴となっているのは操作系のデバイス。独自仕様のスティック上部のレバーでキャストを操作し、ペンデバイスで画面を直接タッチすることによって攻撃などを行う。スティックの奥側には、一定距離を素速く移動できる回避ボタンが付いている。ちなみにスティックは筐体中央にあるため、左利きのユーザーが右手で操作することに遊びずらさは感じにくいだろう。
攻撃方法は、自分のキャストからフリックのように直線的に軽く線を引いて攻撃するストレートショットと、ペンについているボタンを押したまま曲線を描いて攻撃するドローショットの2種類。特にドローショットは複数の敵を一度に攻撃できる強力なショットで爽快感もあり、画面をなぞる感覚そのものが気持ちいい。その一方で攻撃の発生が遅く、さらにMPを消費するため連発できないようになっており、使いどころを考える必要がある。
戦闘を有利にするためのスキルも用意。画面下のデッキからペンデバイスでフィールドにカードをフリックして発動する。強力な攻撃を繰り出したり一時的なステータスアップ、キャストの体力回復などさまざまな効果がある。ほかにもチームゲージが減少すると、逆にソウルゲージが上昇。一定値たまると、あらかじめセットされたソウルが発動する。例えば巨人がフィールドに出現し敵拠点に向かっていくなどといった強力な効果が用意され、形勢を逆転する要素も盛り込まれている。
味方との意思疎通の手段として、ミニマップを活用して自分の移動経路などを味方に知らせたり、簡易的なチャットを送信することもできる。このあたりもペンデバイスを使って直感的に操作することができ、遊びやすさに一役買っている。
戦闘を終えると経験値に該当するページが入り、それが一定値たまるとプレイヤーのランクを示すマスターランクが上がっていく。そのあとカードの入手画面に移行。ここではキャストを強化するカードや、スキルカードなどを手に入れることができる。ここでチケットを消費することで、さらにカードを入手することも可能。これによってキャスト育成やより強力なスキルの入手、スキル自体の強化につながるなど、やりこみ要素につながっている。
操作についてはCPUとの対戦となるモード「修練場」があり、初回プレイ時にチュートリアルモードが用意され、そこで基本操作を学ぶことができる。独特な操作要素はあるものの、システム自体はシンプルなのですぐに理解できるかと思う。ただチュートリアルの段階であったり、修練場の難易度が低い段階であると自分のキャストだけに気を払って前に攻め入るだけで勝ててしまうこともあるが、対プレイヤー戦となるとそのようにはうまくいかない。全体の戦況や味方の状況を把握して的確な行動が取れるか、意思疎通をうまく行えるかのほうが大事とも感じた。
筆者はMOBA系のゲームを遊んだことがないため、他のゲームや特有のシステムとの比較というのはできないが、本作については早い段階でゲームに入り込んでいける感覚とともに、戦況にあわせた駆け引きと読みを複数人で行う奥深さを感じた次第だ。キャストもそれぞれに能力や特徴などの個性が異なっているため、バリエーション豊かに楽しめるとともに遊べば遊ぶほどより楽しめるものになると感じている。
本作はプレイヤー情報の記録にAimeカードを活用。Aimeカードを使ってプレイする場合、初回プレイは無料で遊ぶことができる。また一部のアミューズメント施設で設置しているWi-Fiのフリースポットサービス「ALL.Net Wi-Fi」で、スマートフォンなどの通信端末と連動。ゲーム内カードなどの特典を付与するといった機能も実装予定。ほかにも友だち招待コードを発行し、双方にアイテムを付与するといった施策も用意しているという。
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