(編集部注:この記事は、2月6日に公開された「「OS X Yosemite」用写真アプリ「Photos」、開発者向けにリリース」に未翻訳部分を追加し、一部を編集して公開しています)
Appleの新しい「Photos」アプリは、同社OS間に存在する溝をさらにもう1つ埋めるとともに、デバイス間におけるユーザー体験の統一という目標をさらに強固にする。
開発者向けとして米国時間2月5日にリリースされ、「OS X Yosemite」の一部として一般提供が今後予定されているPhotosアプリは、「iOS」の画像閲覧体験に倣う一方で、デスクトップでのみ利用可能な強力な編集ツールを追加する。「iPhoto」や「Aperture」といった登場からしばらくたつ画像編集製品と比べて改善された体験を提供し、事実上、両アプリを代替するアプリとなる。しかし、Photosが追加する新機能よりも、写真を整理するためのツールがどれほどシンプルになっているかの方に価値がある。Photosは、「Photoshop」のような専用の写真編集ソフトウェアとは競合しないが、写真を整理し、ちょっとした修正を加えるには素晴らしいアプリだ。
Photosは現在、開発者向けにリリースされているため、修正が必要な部分もいくつかある。しかし、この初期段階で、インターフェースやツールは使いやすく、初心者にも写真のエキスパートのような人たちにも便利な製品となるだろう。
Photosアプリは、iPhotoからの直接的なアップグレードではなく、iOS版「Photos」をそのままコピーしたようなアプリでもない。むしろ、Yosemiteでのみ利用できる独自のツールセットを備えたアプリだ。このアップデートがリリースされれば、OS X標準の写真管理アプリとなる見込みだが、だからといって数あるサードパーティー製アプリが不要になることはないだろう。現時点で、Appleは一般公開の具体的な日付を発表していないが、2015年春にリリースされることは分かっている。
iOS版と同じく、YosemiteのPhotosアプリは「iCloud」と、そして新しい「iCloud Photo Library」と連動する。このサービスでは高解像度の画像がiCloudに保存されるが、コンピュータやiOSデバイスで実際に表示するまで、完全なファイルがデバイスの容量を取りすぎないようになる。つまり、すべての画像を最高解像度の設定にしていても、ハードディスクやiOSデバイスの貴重なストレージ容量をそれほど圧迫せずにすむということだ。
Photosアプリを初めて起動すると、iOSのPhotosアプリで見慣れたように、日付と撮影場所で整理されたレイアウトで写真のサムネイルが表示される。しかし、左上にある矢印をクリックすると、「Moments」(個別の写真)、「Collections」(同じ場所で撮影された写真)、「Years」表示の写真一覧に切り替わる。トラックパッドでのピンチ操作でこれらを切り替えることや、2本指スワイプでサムネイル一覧をブラウズすることもできる。
右上の「Search」ウィンドウでは、2~3文字入力するだけでオートコンプリート機能がはたらき、日付や場所、顔認識された人、キーワードが表示され、探している写真を見つけることができる。
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