フィルタもいくつか用意されており、レトロなPolaroid風の写真やモノクロ写真などに加工することができる。
注意したいのは、Adobe Photoshopの高度な写真ツールに近いものも、「SnagIt」などのアプリに見られるペイント風のシェイプ、マスク、ブラシといった機能も備えていないため、こうしたツールの代用アプリにはならない点だ。
むしろ、Photosアプリの強みは調整が簡単にできることだ。スライダーを使って複数のパラメータを同時に変えることができる。たとえば、画像を明るくしたければ、「Light」スライダーを使って明るさを上げることができる。だが、このとき内部では、全体を明るくするために露出、ハイライト、シャドウ、明るさ、コントラスト、ブラックポイントがすべて調整されている。これらのパラメータはすべて個別でも調整が可能だ。こうした設定を変更するために、簡単な方法と高度な方法の両方が用意されている点は、ユーザーに歓迎されるはずだ。写真の初心者であれ上級者であれ、手早く補正する機能を求めている人にとっては優秀なアプリになるだろう。
また、写真のレタッチ機能も優れており、しみやその他のノイズを除去して、該当の部分を周囲の画像を使って自動的に埋めるツールもある。
iPhotoと同じく、新しいPhotosアプリでも、写真の撮影場所や撮影時刻から、撮影に使用したデバイス、関連付けたキーワードまで、あらゆる情報が表示される。
撮影したときの状況を覚えておきやすいようにコメントを追加することも、撮影場所の地図を表示することも可能だ。ここでは画像をFaces機能に関連付けて、何枚もの写真のなかから特定の人の写真を見つけられるようにすることができる。
PhotosアプリはMac OS X Yosemiteに欠かせない追加機能であり、やや古くなってしまったiPhotoとApertureに代わるアプリだ。AppleがこれをMac OS X 10.10.3アップデートに含めていることはありがたい。2015年春にこのアップデートをYosemiteにダウンロードすれば、PhotosアプリがMacに追加されるからだ。
Photosは、Photoshopや「Lightroom」といった著名な写真アプリはおろか、SnagItのようなアプリの代用になることさえないだろう。しかし、iCloudに接続されるすべてのAppleデバイス間で写真を共有するためのメインのハブとして機能し、どこからでも写真に手を加えられ、編集後の写真がどのデバイスでも表示されることになる。
すでに開発者向けにリリースされているため、一般公開時には、さらに多くの拡張や他の機能が利用できるようになるはずだ。だが、これまでに見てきただけでもPhotosの出だしは素晴らしく、iPhoneとiPadで写真を撮るユーザーにとって歓迎すべきYosemiteの追加機能となるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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