ARM、新プロセッサ「Cortex-A72」を発表--性能3.5倍向上で消費電力75%減

Rachel King (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部2015年02月04日 08時06分
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 サンフランシスコ発--マイクロプロセッサ大手のARMは米国時間2月3日、一連の新チップを発表した。すべてがモバイルコンピューティング用に設計されており、数多くのコネクテッドデバイスがあらゆる場面で使われる世界に備えようとする同社の姿勢がうかがえる。

 ただしARMは、これらの新しいプロセッサの構築において、リアルタイムコラボレーションや高精細ストリーミング動画のみにとどまらず(これら2つの使用事例も、当然ながら大いに考慮して織り込んでいるが)、それらをはるかに超えた範囲を考慮している。

 例えば、新GPUである「Mali-T880」は、モバイルプラットフォーム上で「コンソールクラスのゲーム性能とグラフィックス」を実現しつつ、同一負荷で前世代と比較した場合の消費電力を最大40%低減するという。

 「CoreLink CCI 500 Cache Coherent Interconnect」も、消費電力の大幅な低減を特長とし、「Mali」ファミリのGPU上で実行するマルチメディアコンテンツに関連して、メモリを多用する作業負荷(動画編集など)の処理高速化に向けてアップグレードされている。

 しかし、今回の新ポートフォリオにおいて最も注目すべき製品は「Cortex-A72」プロセッサだ。「ARMv8-A」アーキテクチャをベースとするCortex-A72は、64ビットの処理速度を実現しつつ、既存の32ビットソフトウェアとの完全な下位互換性を備える。

 これにより、2014年リリースの「Cortex」ベース端末と比べて消費電力は最大75%低減し、2014年リリースの「Cortex-A15」プロセッサ搭載機器と比べて性能は最大3.5倍向上することになる。

 エンドユーザーは、コラボレーションや生産性アプリでの作業が上述のように高速になったり、動画(4K120fpsの動画コンテンツを含む)性能が向上したりと、端末上のあらゆるところでその効果を実感することになるはずだ。

 ARMは、その他にもいくつかのエクスペリエンスで改良が加えられていることを強調した。それらは、スマートフォン上でネイティブに実行可能な自然言語によるユーザーインターフェースのサポート強化など、作業習慣や操作に変化を与える可能性があるものだ。

 ARMはARMv8-Aを念頭に置きつつ、同社の新しいIPスイートで「Android」エコシステムを狙っている。同社は「Android 5.0」(開発コード名:「Lollipop」)が、特にハイエンド端末において世界スマートフォン市場のシェアを拡大すると予測している。

 ARMによると、HiSilicon、MediaTek、Rockchipなど、少なくとも10社のワイヤレスハードウェアおよびサプライチェーンの各種ブランドと、Cortex-A72チップで提携するライセンス契約を既に交わしているという。

 またARMは、3日に発表した技術を採用する新製品が、2016年までには市場に投入されると見込んでいる。


提供:ARM

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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