「Apple Watch」バッテリ持続時間、ヘビーなアプリ使用で2.5時間か--待ち受けモードで2~3日の可能性

 「Apple Watch」のバッテリ持続時間について、Appleは9月の発表時、およそ1日と述べたと伝えられたが、9to5Macは米国時間1月22日、同スマートウォッチの開発を知る人物の話としてさらなる詳細を報じた。

 9to5Macによると、Appleは当初、Apple Watchのバッテリ持続時間をおよそ1日にすることを考えていたが、これは比較的短時間の積極的使用と長時間の受動的使用の組み合わせを前提としていたという。Appleは2014年時点で、Apple Watchのバッテリ持続時間を積極的アプリ使用で2.5~4時間、積極的および受動的使用の組み合わせで19時間、待ち受け時間のみで3日、スリープモードで4日としようとしていたが、9to5Macの情報筋によると、待ち受けモードでも低消費電力モードでも2~3日になるという。

 消費電力が大きくなっている理由について、9to5Macの情報筋は、Apple Watchに比較的強力なプロセッサと高画質の画面を使用していることを挙げている。機能を減らしたバージョンの「iOS」(開発コード名「SkiHill」)を稼働し、Apple Watchに搭載されるAppleの「S1」チップは、現行の「iPod touch」に搭載される同社の「A5」プロセッサに近い性能を持っており、「Retina」クラスのカラーディスプレイは、60fpsにアップデートできる能力を持っていると9to5Macは報じている。

 9to5Macの情報筋によると、Appleはバッテリ持続時間のストレステストで、プロセッサ負荷の高いゲームなどの「ヘビー」なアプリの使用で2.5時間、標準的なアプリの使用で3.5時間を目標としているという。また、フィットネストラッキングアプリの使用ではおよそ4時間を目標としているという。

 また、9to5Macは、Apple Watch上で何も操作がなされない限り、文字盤を連続で3時間表示し続けることが可能だと報じている。しかし、文字盤を3時間表示させ続けるという使用は実際にはなされないと考えられるため、Apple Watchの画面が未使用な場合はディスプレイが消え、消費電力が抑えられると9to5Macは述べている。

 積極的アプリ使用、時計、フィットネスアプリに対する時間が短く思えるが、1日における実際のApple Watchの使われ方としては、受動的な使用がほとんどで、積極的な使用は短時間に限られるため、Apple Watchのバッテリ持続時間は、平均的なユーザーでおよそ1日になると9to5Macは述べている。「Android Wear」搭載スマートウォッチ「Moto 360」のバッテリ持続時間は、米CNETがレビューした結果、約20時間となっている。Appleは、積極的および受動的な使用を組み合わせた場合、バッテリ持続時間がおよそ19時間となることを目標としているが、第1世代ではこの数値よりも少なくなる可能性があると9to5Macは報じている。

 9to5Macによると、Appleにとってバッテリ持続時間は、2014年において懸念材料であり続け、Apple Watchの発売が同年ではなく、2015年初旬になった理由でもあるという。Appleは、様々な状況下で実際の使用をテストするため、およそ3000台のApple Watchを使用しているという。このテストに使われているApple Watchの大半がステンレス製のバージョンだと9to5Macは報じている。

 Apple Watchは2014年9月に発表され、2015年初旬に発売されるといわれている。Appleは、同社初のウェアラブルデバイスとなるApple Watchについて、限られた情報しか公開していないが、管理アプリ「Companion」の内容がリークされたことによって、仕様に関する詳細が明らかになっている

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