デジタルハリウッドは、世界に挑戦できるサービスを生み出すエンジニアを養成する「G's ACADEMY TOKYO」を4月11日に開校すると発表した。シード・アクセラレーターによる出資や、IT系企業によるメンター制度を設ける。受講料を「後払い」としているのも大きな特長だ。
受講者は「Labコース」に所属し、6カ月間、毎週土曜日14~17時に通学する。プログラミング初心者向けの入門学習から、オリジナルの「サービス」を実装するまでのカリキュラムで、受講者は予習をしてから講義に臨み、基礎知識を応用しながら成果物を作る。
最後の2カ月は卒業制作に充てられ、メンター企業のエンジニアによるGitHUB上での個別指導を受けられる。メンター企業として、マイクロソフトやBASE、メルカリなど6社が決定済み。各エンジニアの得意分野をあらかじめ明らかにし、受講者がメンターを選べるようにするという。
全課程修了後には、IT企業を集めた作品講評(デモデイ)を実施。その場で企業に採用される可能性がある。また起業支援として、タイアップ企業であるサムライインキュベートの審査を経て認められた人に、デジタルハリウッドが30万円、サムライインキュベートが450万円を出資する。その際は「資本政策に影響のない範囲で出資する」としている。
なお、起業を目指す場合などはそのまま学校に残り、最長6カ月のグロースハック演習で自分のサービスを磨くこともできる。受講は無料。
講師を務める山崎大助氏は、世界に9人しかいないMicrosoft MVPに選ばれた実力者。「常にものを作るイメージをもって学習できる内容で、今までのプログラミング学校とは違う。Facebookのようなサービスを作れる人材を育てたい」と意気込む。
Labコースの定員は50人。年齢制限はなく未経験者も受け付けるが、応募時に入試がある。IQに関わる試験(パズルや空間認識など)と、発想力を見る試験のいずれかを選び受験する。入学金5万円は先払いだが、受講料20万円は後払い。7回目の講座が終わった段階で継続するかどうかを決めることができ、中止する場合には受講料が免除される。なお、20万円は分割払いが可能だ。
デジタルハリウッドが同講座を開くのは、ユーザー企業のエンジニアが国内で不足していることから。同社スクール事業部部長の児玉浩康氏は、米国で230万人にいるユーザー企業のエンジニアが日本には25万人しかいないことに触れ、「エンジニアを育てるのは国内での喫緊の課題」と指摘する。
当初は起業を志望する社会人や大学生を受講ターゲットとするが、10月からの過程では一般層へもアプローチしていく予定という。
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