ラスベガス発--PC用ゲーミングデバイスメーカーのRazerが、独自の仮想現実(VR)ヘッドセット開発キット「OSVR Hacker Dev Kit」で、VRの分野に参入する。Razerによると、200ドルのOSVR Hacker Dev Kitは、「Oculus Rift」の開発キット「DK2」(現在350ドル)よりも安く、DK2レベルの開発キットおよびソフトウェアだけでなく、「Linux」や「Android」のあらゆる実験的VRソフトウェアとも互換性が確保されるという。
OSVR(Open-Source Virtual Reality Consortium)は、VRのすべてを1つのオープンソースの傘下に集めることを目指すパートナーシップだ。Razerが他のVR関連企業とともに発表した。OSVRのコンソーシアムは、ソフトウェアプラグイン(「Unity 3D」「Unreal 4 Engine」「HeroEngine」)と入力ハードウェア(「Sixsense」「Leap Motion」など)のほか、OculusのDK 2のハードウェアやVrvanaのヘッドセット「Totem」といった各種VRデバイスにも対応することを目指す。
OSVRの開発キットは独自の開発ソフトウェアを伴う予定だが、ジェスチャー操作の指輪型デバイス「Nod」や「Leap Motion」の開発元を含め、CESに参加した数社もすでに、OSVRへの協力を進めている。これまでのところ、Razer以外では、Leap Motion、Nod Labs、SensoMotoric Instruments、Virtuix、YEI、Sixense、Bosch、Hillcrest Labs、Pebbles Interfacesといったメーカーと、Gearbox、Untold Gamesなどのソフトウェア開発会社がOSVRのサポーターとなっている。
OSVR Hacker Dev Kitのヘッドセットは、見た目がOculusに似ており、スキー用ゴーグルのように両目の周りに当たる発泡体と、伸縮性のある上部ヘッドバンドを備える。内部には、交換可能な5.5インチ(1920×1080)ディスプレイと、サムスンの「Gear VR」によく似たヘッドトラッキング技術を搭載する。加速度計、ジャイロスコープ、コンパスを搭載するが、現行のOculus Riftキットやソニーの「Project Morpheus」のような、頭の位置をトラッキングする技術はない。
OSVRは、2015年6月に発売される予定で、一般の人々よりも開発者などを対象としていることは間違いない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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