(編集部注:米CNETによるサムスン「Gear S」のレビューを前編と後編の2回に分けて翻訳して公開します。後編は12月26日に公開を予定しています。後編は12月26日に公開しています)
他の機器を必要とせずに完全に独立して動作し、電話をかけられ、インターネットにいつでも接続でき、ユーザーを支援する腕時計型ガジェットという夢は、少なくとも聞いた限りは素晴らしく思える。たいていのスマートウォッチは、ポケットに入れた携帯電話と常にペアリングしておく必要がある。このため、スマートウォッチは携帯電話のアクセサリとして捉えられがちだ。しかしその状況が変わろうとしている。いくつかの製品は大胆にもこういった制約を取り払い、携帯電話機能を内蔵した一人前の機器になろうとしている。
サムスンの「Gear S」もその1つだ。この製品は同社がわずか1年ちょっとの間に発売した6つ目のスマートウォッチだが、今までとは大きく異なる特徴がある。それ単独で携帯電話/データ通信サービスが利用できるようになっているのだ。さらにSIMカードスロットも装備されている。これは携帯電話としても使えるスマートウォッチなのだ。
スマートウォッチは、そう遠くない未来に携帯電話に頼らずともウェブブラウザを利用したり、楽曲プレーヤーとして、あるいはフィットネス機器として使えるスタンドアロン型の機器となるはずだ。しかし、Gear Sはそのような魔法を実現したスマートウォッチというわけではない。Gear Sが驚くほど多くの機能を搭載しているのは間違いない。とはいえ、サムスンの携帯電話を必要とする機能が数多くある。この製品は、Googleの「Android Wear」の持つ豊かなエコシステムとは隔絶されており、「Tizen」向けのアプリや、専用のGearアプリしか実行できない。そして、携帯電話として使用したい場合であってもデータ通信プランに加入する必要がある。
Gear Sを試用した際には、サムスンの携帯電話とペアリングして使う場合もあったが、ほとんどの間は本当の独立型スマートウォッチとして使ってみようとした。ここで「独立型」と書いたのは、Gear Sの能力を引き出そうとする場合、携帯電話とともに使った方がよいためだ。
Gear Sの見た目は、リストバンドとスマートフォンが融合したかのような感じだ。大きな曲面ディスプレイと、クロム仕上げされた側面、そしてディスプレイの下部には小さなホームボタンまで装備されている。6歳になる息子は筆者がスマートフォンを腕に装着していると思ったようだ。確かにその通りだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス