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KDDI子会社がMVNOに挑戦--“やんちゃな次男坊”「UQ Mobile」とは

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 KDDIの子会社であるKDDIバリューイネーブラーは12月11日、KDDIのMVNOとして、auの4G LTEネットワークを用いたサービス「UQ Mobile」を、12月18日から提供すると発表。記者向け発表会で、UQ Mobileの狙いやサービスの具体的な内容を説明した。


MVNOとしてのブランド「UQ Mobile」のロゴを掲げる、KDDIバリューイネーブラーの菱岡氏

ビジネススキームが近い“UQ”のブランドを採用

 KDDIバリューイネーブラーの代表取締役社長である菱岡弘氏は、8月に同社を設立した目的について説明。1つは、MVNOの広がりを受け、さまざまな企業が柔軟な形で、モバイルによるサービスを提供したいというニーズが高まっていることを上げた。

 そして、もう1つは「MVNOの健全な競争を維持する必要がある」ためだという。その背景には、MVNOの大半が接続料が最も安いNTTドコモのネットワークを選んでいるという現状がある。こうした状況が「公平な競争環境にない」と菱岡氏は指摘しており、KDDIの回線を利用してもらう環境整備が必要と感じたことが、同社の設立に大きく影響しているようだ。

  • 企業のモバイルサービス提供支援と、MVNOの健全競争維持がKDDIバリューイネーブラーの設立目的となっている

 KDDIバリューイネーブラーは、KDDIのMVNOとなってauのネットワークを借りてモバイルのサービス基盤を用意するが、それを自社のブランドで販売するだけでなくパートナー企業に提供し、パートナーのブランドで販売してもらうことで、サービスの裾野を広げていくことを考えているとのこと。auはNTTドコモより接続料が高く、3Gのネットワーク面で不利な要素があるためMVNOには選ばれにくい。そこで子会社がMVNOとなってサービスをパッケージ化し、それをパートナー企業に提供することで、販路を広げる形を採るようだ。

 このスタイルは、UQコミュニケーションズの「UQ WiMAX」のビジネススキームに近い。そこでKDDIバリューイネーブラーは、パートナー企業に対して親和性が高く、知名度もある「UQ」のブランドを使用し、「UQ Mobile」というブランドでサービスを展開していく。「UQコミュニケーションズはネットワークをしっかり作り、真面目にやっている長男。UQ Mobileは、ネットワークを借りてやんちゃなことをする、次男坊と位置付けている」と、菱岡氏はブランドに込めた意味について語った。

  • ビジネススキーム。自社でもサービスを販売するが、パートナー企業を経由した、UQ Mobileのブランドが出ない形の販売が主流となるようだ

 ただ、UQコミュニケーションズとブランド以外で何らかの連携をとることは「現在のところ考えていない」(菱岡氏)とのこと。それゆえ消費者から見ると、同じ“UQ”という名前のブランドが別会社でサービス展開していることとなり、やや混乱する印象も与えてしまうように感じる。だがKDDIバリューイネーブラーとしては、自社ブランドからの販売よりも、あくまでパートナーブランドからの販売を重視していくとのこと。自社ブランドでの販売に関しては「会社の経営基盤をいち早く安定させるには、自分たちでも販売していく必要がある」ためと話している。

2つの料金プランを用意、端末は京セラとLG製の2機種

 菱岡氏は、UQ Mobileの特徴を3つ上げた。1つは“信頼のネットワーク”で、auの4G LTEネットワークが利用可能なだけでなく、キャリアアグリゲーションやWiMAX 2+にも対応しているとのこと。現在のところVoLTEには対応していないことから、ケイ・オプティコムの「mineo」と同様、データ通信はLTE、音声は3Gというスタイルになる。加えて現在のところ、nanoSIMによるサービス提供の予定はないことから、iOS 8を搭載したデバイスでは利用できないとのことだ。

  • 料金プランは高速通信対応のものと、低速だが定額でき利用できるものの2つ。それぞれに音声通話サービスを付加することも可能だ

 2つ目が、MVNOならではの“おトクな料金”。月間2Gバイトの高速通信ができる「データ高速プラン」が月額980円、通信速度は300kbpsだが、データ通信量が無制限で利用できる「データ無制限プラン」が月額1980円で提供され、それぞれに30秒20円で音声通話ができる、月額700円の「音声通話プラン」を付けることも可能だ。

 またSMSやテザリングは標準機能として無料で提供されるが、データ高速プランで高速通信容量を使い切った時や、データ無制限プランで高速通信を利用したい時に、高速通信容量を有料でチャージする仕組みは設けられていない。チャージの仕組みに関しては、今後提供を検討していくとのことだ。

  • サービス開始当初に提供される端末は、京セラ製とLGエレクトロニクス製の2つ。いずれもLTE対応だが、キャリアアグリゲーションやWiMAX 2+には非対応

 そして3つ目は“選べる端末・サービス・サポート”になる。提供当初の端末としては、京セラ製の4.5インチ防水スマートフォン「KC-01」と、LGエレクトロニクス製の5インチスマートフォン「LG G3 Beat」の2機種が用意されるとのこと。さらに端末を購入しやすくするため、割賦払いの「端末購入アシスト」も用意され、これを用いればそれぞれ月額1240円、1450円の24回払いで購入できるようになる。

  • サービス開始当初の販売は、大手家電量販店や自社ウェブサイトで実施される

 サービス面では、留守番電話や三者通話などの「電話基本パック」(月額380円)、uqmobile.jpのメールアドレスが利用でき、自動でのメール着信が可能な「メールサービス」(月額200円)を用意。さらに端末の修理時や盗難・紛失時の補償をする「端末補償サービス」(月額380円)などのサポートサービスも提供される。ちなみにパートナー企業が販売した端末・サービスの店頭でのアフターケアに関しては、パートナー側が受け付けた上で、KDDIバリューイネーブラー側がサポートを担当する形になるそうだ。

 UQ Mobileは、12月18日よりサービスを開始する。ヨドバシカメラやヤマダ電機などの家電量販店と、UQ Mobileのウェブサイト上で販売されるが、一部店舗では即日開通、及び番号ポータビリティでの受付も可能とのことだ。

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