観光客の属性を把握--訪日外国人にWi-Fiを無料で提供するプロジェクト発足

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 ワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)やアクセンチュア、自治体などの団体が、日本を訪れた外国人を対象とした無料でWi-Fiを提供するプロジェクト「TRAVEL JAPAN Wi-Fi」を発足した。12月12日からサービスを開始する無料のWi-Fiを通じ、来日した外国人がどんな活動を行っているのかデータで分析し、参加団体の今後の活動に反映させいていく。

 Wi2代表取締役社長の大塚浩司氏は、「これまでフリーWi-Fiサービスの提供といえば、エリア整備はどうなっているのか、誰が実施するのかといった点が焦点となっていた。今回のプロジェクトが目指すのは、どう価値を提供するのかを焦点としたフェーズ」と説明。無料のWi-Fi、利用のために必要なアプリケーションを通じて利用者に参加団体の情報を配信し、その反応を分析して参加団体にフィードバックするループ形成していくことを目指していく。

大塚浩司氏
ワイヤ・アンド・ワイヤレス 代表取締役社長 大塚浩司氏

訪日外国人の不満を解消

 今回のプロジェクトは、KDDIのグループ企業であるWi2が、KDDIが敷設した全国24万スポットのWi-Fi網を活用し、無料のWi-Fiサービスを提供する。

 「来日した外国人にアンケートをとった結果、日本の通信網に関する不満の声が多く集まった。提供されているWi-Fiサービスのエリアの広さやスポット数がわからない、SSIDが複数あり、どれにつないでよいのかわからない、利用回数や時間に制限があるなど、不満や不安の声が多かった。今回、24万スポットのフリーWi-Fiを利用できるようになるので、その悩みがなくなる」と大塚氏が説明する。

工藤卓哉氏
アクセンチュア アナリティクス 日本統括 マネジング・ディレクター 工藤卓哉氏

 Wi2とアクセンチュアがWi-Fiのアクセスポイントから収集される位置情報データとデータ分析技術を組み合わせ、利用者の嗜好を踏まえたサービスを生み出す基盤「Ideal Insight」を共同開発した。すでに佐賀県で実証実験され、「佐賀県を訪れた外国人がどんな行程で日本観光をしているのか、佐賀県の観光の課題はどこにあるのかなどを分析した事例がある」(アクセンチュア アナリティクス 日本統括 マネジング・ディレクター 工藤卓哉氏)

 今回のプロジェクトでも、Ideal Insightから得られた情報を参加企業にフィードバックし、今後のマーケティング活動などに生かしてもらう。

 利用にあたっては提供されるアプリから設定、接続が簡単に行える。Wi-Fiの利用はプロジェクトに参加する企業、自治体などが配布するプレミアムコードをアプリに登録する必要がある。このアプリとWi-Fi網の利用は「日本に自宅がない日本人を除いて、外国人が対象で日本人は利用できない」ものとなっている。

 アプリからは参加企業、自治体などから日本を旅行するのに役立つ情報を提供する。利用者がそれを見て起こした反応、移動状況などを分析し、参加企業や自治体にフィードバックする。

 現段階でプロジェクトに参加しているのは、Wi2とアクセンチュアに加え、沖縄県、沖縄観光コンベンションビューロー、小田急電鉄、キャナルシティ博多、京都市、京都文化交流コンベンションビューロー、KDDI、沖縄セルラー電話、神戸市、JCB、ドン・キホーテ、JAL、パナソニック インフォメーションシステムズ、ぴあ、ビックカメラ、マツモトキヨシ。協力法人として8団体が名乗りを上げ、今後、参加団体が増加する可能性もあるという。

TRAVEL JAPAN Wi-Fiのユーザーがどんな経路を辿っているのかが分かる
TRAVEL JAPAN Wi-Fiのユーザーがどんな経路を辿っているのかが分かる
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