Mark Zuckerberg氏は、「Dislike」(よくないね)ボタンをFacebookに追加することを考えている。ただし、それは皆が考えているのとは違う理由からだ。
世界最大のソーシャルネットワークFacebookの最高経営責任者(CEO)Zuckerberg氏は米国時間12月11日、Facebook投稿に対して「Like」(いいね)をクリックしたりコメントを残したりする以外のリアクションを表現する第3の方法を可能にするため、ボタンの追加を考えていると述べた。
しかし、Zuckerberg氏によると、そのボタンは不満を表すためのものではないという。むしろ同氏は、人々が家族の死や個人的な苦難などの不幸な出来事を投稿した際、ユーザーがどう反応してよいか困るときがあるのを目にしてきた。
Zuckerberg氏は「『Like』を快く押すことができないと人々は述べている」と話す。「Like」ボタンにふさわしい事柄があり、それは「Like」ボタンを押すことを価値あるものにするが、Facebookは、幅広い感情を表現するのを手助けする方法を探ろうとしているとZuckerberg氏は述べる。
Zuckerberg氏がこの見識を述べたのは、Facebook本社で1時間にわたり開催されたタウンホールミーティング形式のQ&Aセッションにおいてだ。このイベントは、11月にZuckerberg氏が開催したセッションの続きとなるものだ。同氏は11月のセッションで、映画「ソーシャル・ネットワーク」、同社サービスの新ポリシーなどについて話をした。Zuckerberg氏は、2015年に同様のイベントをより多く開催する計画だと述べた。
Facebookにボタンを追加することは簡単な解決策だと考える人々に対し、Zuckerberg氏は、慎重な方法を引き続きとるつもりであることを述べた。その理由として、ユーザーがどのように反応するかに配慮したいことを挙げた。「Dislike」についてZuckerberg氏は、ユーザーが何かに反対であることを効果的に表現可能にすることは「世界にとってよい」ことにならない可能性があると述べた。
あるユーザーは、Facebookが時間の無駄と生産性への悪影響の代名詞となっていると述べ、同サービスがどうすればより生産的なメディアになることができるのかを質問した。Zuckerberg氏は、そのような評価を否定し、仕事が片付かなければ楽しんだり友人と時間を過ごしたりすることはできないことをわれわれは社会から学んでいると述べた。同氏は、「それは間違っていると思う」と述べ「私にとって、私が持っている人間関係、たとえば、友人や家族は、私の人生の一部で大事なものだ」と続けた。そして、Facebookは、人々がより多くの人とつながっていられるための助けになるように努めているとZuckerberg氏は述べる。
「まったくの時間の無駄とは思わないし、人間関係を築くため、自分の周囲の人たちに何が起こっているかを知るために時間を過ごそうとすることが時間の無駄であると見なされているとわれわれの社会の人たちが考えているというのは少し悲しいことだと思う」とZuckerberg氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。
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