クエリーアイは12月8日、スマートフォン・アプリストアApp Storeで販売されているアプリの1時間後のランキング状態を70%の正答率で予測する人工知能の開発に成功したと発表した。
名古屋大学大学院情報科学研究科安田孝美教授の研究グループとの共同研究によるもの。
共同研究グループは、2011年~2012年の2年間のApp Storeランキングに掲載された全てのアプリの1時間単位のランキングと、該当アプリのTwitterやブログなどからのApp StoreへのURLリンク数の時系列増減を人工知能技術「Deep Learning」によって学習した人工知能を開発。
この人工知能に、学習時には提示していない未知の2013年の個別アプリのランキングが1時間後に急上昇するかどうかを予測する実験を行った結果、無料総合ランキングで77.1%、有料総合ランキングで63.8%、売上総合ランキングで60.9%の正答率だったという。
Deep Learningは、人の脳細胞を模した人工神経細胞網(ニューラルネットワーク)の先端分野で、クエリーアイ代表の水野政司氏は1994年にニューラルネットワークの学習理論に関する論文を電子情報通信学会で発表するなど、20年以上に渡り人工知能の研究活動に関わってきた。
Deep Learningのマーケティングへの応用としては先駆的な研究という。ほかにも、例えばどういう形で広告を流せばクリックレートが高くなり、購買率が高くなるかといった広告ネットワークの予測など、さまざまな可能性があると見る。クエリーアイは、人工知能の研究開発と同時に、スマホアプリ市場だけでなく、あらゆる物品、商品、サービス関わるマーケティングや市場予測向け人工知能サービスを展開していくとしている。
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