クエリーアイは8月28日、NTTドコモの電子書籍販売サイト「dブック」向けに各種販促関連業務を代行するパブリッシャー事業を開始すると発表した。
コンテンツを持っているインディーズアーティストや、オリジナルのアイディアをあたためている人に向けたサービスだ。クエリーアイがdブックのみで配信する独占コンテンツを募集してdブックへ取次ぎ、供給すると同時にコンテンツのマーケティングやプロモーション各種業務も行う。
クエリーアイは、スマートフォン・デジタルコンテンツのマーケティング分析システム「QuerySeeker Analyze」を持ち、各種デジタルコンテンツ市場のデータ分析や販売手法の情報提供を行っている。これまで約4年間に渡って蓄積してきた知見を強みとし、コンサルティングやデジタルコンテンツの販売を行う。
具体的には、著者向けに同社が開発した専用のePub制作システムを無償提供(Mac版のみ)する。クリエーターはこのシステムを通じて、簡単に写真集や漫画、小説などを制作できる。希望があれば、クエリーアイが電子書籍の制作を代行する。さらに、市場分析システムである「QuerySeeker Analyze」のdブック独占コンテンツ著者用専用システムを無償で提供し、マーケティング情報を提供する。さらに、販売促進を図るためのセミナーなど人的サポートも行うという。
なお、費用は基本的にレベニューシェア方式だ。また、配信にあたっては公序良俗に反しないなどのNTTドコモが定めた配信ガイドラインに適合しているかの審査が必要になる。
同社が目指すのは、漫画、小説などに限らず、地方のインディーズ・アイドル、音楽バンド、各種講師、占い、各種研究家、趣味など、少ないながらもコアな購買層やファンをつかんでいるインディーズ・アーティストの獲得だ。
これまで出版社が取り扱っていなかったインディーズ・アーティストや往年のアーティストの未発表作、新規作品を、クエリーアイを通じてNTTドコモが市場に流通させることで電子書籍市場の拡大を目指す。クリエーターの応募はウェブサイトから受け付けている。
今回、同社の手がけるdブック独占配信電子書籍として、「松本零士ギャラクシー対談 Vol.1」(著:松本零士氏、板垣伴信氏、500円)、「JAPANESE KAWAII FASHIONゴスロリドール白土七菜」(著:ビィズデザイン、500円)など7作品が公開されている。さらにdブック独占配信電子書籍のタイトル数を順次増加させていく方針。数年後には月数千タイトルの発行を目指すとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス