HTCの「BoomSound」スピーカーは前面に配置されており、その音は大きく鮮明で、低音もかなり充実している。ただし、オーディオ品質はFire HDX 8.9のものと比較できるほどではない。AmazonのFire HDX 8.9のスピーカーは、没入感の高い「Dolby Atmos」テクノロジを使用しており、タブレットとしては最高のものだ。巧妙にカムフラージュされたNexus 9のスピーカーもなかなかのものだが、品質の面ではまだ向上の余地がある。
少しだけボディから突き出た形の、フラッシュ付き背面8メガピクセルカメラは、タブレットで採用されたものの中では最高のカメラの1つだ。あらかじめ用意されているカメラアプリはシンプルなもので、レンズぼかし機能とパノラマ機能、そして360度の写真を捉える「Photo Sphere」機能が利用できる。ロック画面には便利なショートカットボタンが用意されており、すぐにカメラを起動できる。
背面カメラの最高解像度で撮影した写真や動画は非常にシャープで、リアルな色になる。開口部はf/2.4であり、フラッシュなしでも暗い環境で写真を撮ることができるが、その場合はデジタルノイズがかなり多くなることを覚悟する必要がある。背面のフラッシュは、到達距離も限られ、発光も遅いため、それほど役に立たないことも多い。
また、オートフォーカスは手動で焦点の位置を指定する場合と比べると遅かった。焦点合わせに時間がかかっている場合には、撮影ボタンを押してからシャッターが切れるまでに時間がかかることもある。これには数秒間かかることがあり、意図的にぼかしたアクション写真を撮りたいような場合以外は、残念なぼやけた写真になってしまうことも多い。
このタブレットを使用している間に、筆者は充電ががっかりするほど遅いことに気づいた。電池が空の状態からフル充電するには、少なくとも3時間はかかる。この時間は法外に長いとまでは言えないが、バッテリについてはもっと改善されることを期待していた。ついでながら、Nexus 9のバッテリ持続時間は、酷使した場合で約8時間だった。Googleによれば、このデバイスには6700mAhのバッテリが搭載されており、フル充電で10時間持つことになっている。
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