UPDATE Amazonは米国時間10月23日、第3四半期の決算を発表した。損失が4億3700万ドル(1株あたり95セント)、売り上げが205億8000万ドルで、アナリストによる業績予想に届かなかった。アナリスト予想の平均は、損失が1株あたり74セント、売り上げが208億4000万ドルというものだった。
さらに注目すべきは、重要な第4四半期の売り上げの見通しが273億ドルから303億ドルで、ウォール街の予想である308億9000万ドルに届いていない点だ。同社はまた、第4四半期の営業利益見通しに5億7000万ドルの赤字から4億3000万ドルの黒字という大きな幅を持たせている。アナリストらはAmazonが黒字になることを期待していた。
最も重要なホリデーシーズンの売り上げについて、Amazonがこうした幅のある見通しを示したことは、事業が不透明性に直面していることを物語っている。
一方、第3四半期の損失は、Amazonが新しいタイプの製品とサービスへの投資に意欲的で、必ずしもすぐには成果が上がらない賭けに打って出ていることの表れだ。投資家は一般的に、こうした投資の結果は数四半期待たないと分からないことを理解している。Amazonによる最近のこうした投資サイクルは2年間にわたって赤字を出しており、ウォール街の一部はそのことに神経質になっているが、多くの投資家はなおも、最高経営責任者(CEO)であるJeff Bezos氏のビジョンをあてにしている。
Amazonは第3四半期も資金を使い続けた。ライブストリーミングサイトの「Twitch」を10億ドル近い金額で買収したのだ。Amazonは前四半期に、第3四半期はオリジナル動画コンテンツに1億ドルを投じる計画だと語っていた。そして10月に入り、オリジナルビデオゲームの新ラインアップを発表した。同社はこのほか、電子書籍リーダー「Kindle」とタブレット「Kindle Fire」の新ラインアップも発表している。
第3四半期は、Amazon初のスマートフォン「Fire Phone」の売り上げが完全に反映された最初の四半期でもある。同社が数字を明らかにする可能性は低いが、売り上げ低迷の徴候は見られる。独占販売権を持つキャリアのAT&Tは、発売後2カ月でFire Phoneを99セントに値下げした。
Amazonが、迅速な発送と低価格で買い物客を引きつけ成長を続ける中で、従来型の小売業者が反撃してきた。米小売チェーンのTargetは22日、ホリデーシーズンに向けて、オンラインで無制限の送料無料サービスを提供し始めた。
第3四半期決算の結果はAmazonが予想した範囲の上限に近かった。同社は前四半期、第3四半期の見通しについて、営業損失が4億1000万~8億1000万ドル、売上高が前年同期比15~26%増の197億~215億ドルとしていた。
だが、前年同期は4100万ドルだった損失が大幅に増加し、1年前から悪化したことも明らかになった。とはいえ、売上高は前年同期と比べて20%以上増えている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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