Appleの「iPad」イベントの直前というタイミングで、Googleは「Nexus 9」を発表した。8.9インチタブレットであるNexus 9は、「Android 5.0 Lollipop」OSを搭載する初のデバイスとなる。先行予約受付は既に始まっており、米国では米国時間11月3日に店頭に並ぶ予定だ。価格は16Gバイトモデルが399ドルで、32Gバイトモデルが479ドルから。32GバイトモデルのLTE版は、何と599ドルである。Googleは同タブレットを数週間以内に29カ国で発売する予定だとしている。
Googleは同社初の8.9インチタブレットであるNexus 9の製造に関して、HTCと提携した。一方、5.9インチのスマートフォン「Nexus 6」の製造元はMotorolaだ。Nexus 9は2048×1536ピクセル解像度の鮮やかなスクリーンを搭載し、明るく力強い色が表示される。また、ディスプレイをダブルタップすることで、デバイスをスリープ状態から起動することができる。これはLGのデバイスに搭載されているものと同様の機能だ。Nexus 9は、NVIDIAの2.3GHzの64ビットプロセッサ「Tegra K1」、GPU「Kepler」、2GバイトのRAMを内蔵する。
Nexus 9は、HTCの有望なテクノロジ「BoomSound」を採用した前面ステレオスピーカーや、近距離無線通信(NFC)、Bluetooth 4.1、本体の上下に配置されたデュアルマイクを備える。さらに、LEDフラッシュ付きの絞り値f/2.4の8メガピクセル背面カメラ(暗所でも鮮やかで明るい写真の撮影を可能にする)と、1.6メガピクセル前面カメラも搭載する。
Nexus 9は7.95mmという薄さで、重量も425gと持ちやすいが、われわれの最薄、最軽量タブレットのリストに割って入るのは難しい。Googleが開催したAndroid Lollipopのデモで、われわれは少しの間Nexus 9に触れることができた。同デバイスのミニマリスト的な美学は上品で洗練されており、滑らかなマット仕上げの背面はハイエンドの優雅さを醸し出している。
過去のNexusタブレットと異なり、Nexus 9では「iPad」と同様の4:3のアスペクト比が採用された。Googleによれば、このアスペクト比はメディア消費だけでなく、メッセージや電子メールの下書きといった生産性タスクにも適しているという。より一般的な16:9のアスペクト比に魅力を感じる人は、この新しいアプローチを快く思わないかもしれないが、われわれが見た限り、このアスペクト比が害を及ぼすとは思えなかった。
さらに、Googleはセルフサービスの「Guest Mode」機能も追加した(この機能はAndroid 5.0 Lollipopアップデートに含まれている)。ユーザーは自分を一時的なゲストとして追加することで、Nexus 9に一時的に「サインイン」することができる。使い終わったら、自分のアカウントを削除して、自分の行動の痕跡をタブレットから消すことが可能だ。
接続端子は最小限に抑えられており、1基のMicro-USB 2.0ポートと3.5mmオーディオジャックしかない。カラーはインディゴブラック、ルナーホワイト、サンドの3種類が用意されるが、サンドカラーモデルの発売開始は、32GバイトモデルのLTE版と同様、2014年中となっている。
Googleはアクセサリについて、「マグネットでNexus 9と接続し、2つの角度に固定でき、ノートPCのように膝の上にしっかりと置ける」キーボードフォリオを設計したとしている。Nexus 9のキーボードフォリオは別売りで、NFCによるペアリングに対応する。Micro-USBで充電でき、バッテリは1回の充電で5カ月持続するという。価格は129.99ドルで、近日発売となっている。
8~9インチのタブレットは人気のサイズになっている。Appleは10月16日のイベントで、2種類の新型iPadを発表した。Amazonは先ごろ、プロセッサを高速化した新型「Kindle Fire HDX 8.9」を発表し、サムスンは新しい「GALAXY Tab S 8.4」を販売している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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