Appleは米国時間10月16日、「OS X 10.10 Yosemite」以外にも複数のソフトウェアアップデートをリリースした。リリースされたのは主にセキュリティ修正で、「OS X Mountain Lion v10.8.5」と「OS X Mavericks v10.9.5」向けの「Security Update 2014-005」、「OS X Server」のバージョン2.2.5、3.3.2、4.0、「iTunes 12.0.1」。今回のアップデートで対応した脆弱性は合計で144件にものぼる。
20日に「iOS 8.1」がリリースされる際には、さらなるセキュリティアップデートがリリースされる可能性がある。Yosemiteで修正されたバグの多くが、「iOS」でも修正されると予測される。
Yosemiteでは、同OSの多数の部分にわたる45件の脆弱性が修正されている。9月末に個別にパッチが配布されたBashシェルの「Shellshock」バグに対する修正や、SSLバージョン3プロトコルの設計における脆弱性「POODLE」に対する修正も含まれている。AppleはPOODLEについて、TLS接続試行に失敗した場合にCBC暗号化スイートを無効にすることで対応した。
その他の脆弱性の多くは、任意のコードを高い権限で実行可能にしたり、別のユーザーのKerberosチケットへのアクセスを許可したり、悪質なBluetooth端末によるペアリングなしでの接続確立を可能にしたりする深刻なものだ。
これと同時にAppleは、OS X Mountain Lion v10.8.5とOS X Mavericks v10.9.5向けのSecurity Update 2014-005をリリースした。このアップデートには、ShellshockとPOODLEに対する2件の修正しか含まれていない。Yosemiteにおけるその他の43件の脆弱性はおそらく、少なくとも「Mavericks」には該当するはずだが、それらの脆弱性は少なくとも現時点ではまだ、「OS X」の旧バージョンでは修正されていない。
iTunes 12.0.1では、16日のアップデートの中では最多となる83件の脆弱性が修正されている。そのすべてが、WebKitブラウザエンジンにおけるメモリ破壊問題に関するものだ。Appleはかなり以前から、これらの脆弱性の修正に取り組んでいる。これらの脆弱性は、(Appleを含む)15の異なる人やチームが報告したもので、そのうちの16件はCVEの日付が2013年となっている。
Appleは16日、「OS X Server 4.0」もリリースした。18件の脆弱性が修正されている。その多くは、PostgreSQLやBindなどのサードパーティコンポーネントにおけるものである。
OS X Serverのバージョン3.3.2と2.2.5もリリースされたが、これらにはPOODLE攻撃を遮断するためのTLSの変更しか含まれておらず、OS X Serverの他のバグに対する修正は含まれていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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