Appleの「iPad Air 2」の開始価格は499ドルで、ついに「Touch ID」指紋認識センサが搭載された。厚さは6.1mmで、Appleによれば、現在のところ世界最薄のタブレットだという。重量は437gと、初代「iPad Air」より32g軽くなっている。セルラー対応モデルの重量は444gだ。
先行予約受付は米国時間10月17日に開始された。米国での出荷は今週の予定だ。Wi-Fiモデルの価格体系は、16Gバイトモデルが499ドル、64Gバイトモデルが599ドル、128Gバイトモデルが699ドル。セルラーモデルは予想どおりそれより高価で、16Gバイトモデルが629ドル、64Gバイトモデルが729ドル、128Gバイトモデルが829ドルとなっている。
iPad Air 2は、同タブレット向けに設計された新CPU「A8X」によって、潜在的なグラフィックスパフォーマンスが飛躍的に向上した。Appleによると、A8Xは第2世代の64ビットアーキテクチャを採用し、30億個のトランジスタを搭載しているほか、「iPhone 6」の「A8」チップと比較すると、CPUが40%高速になっており、GPUも2.5倍速くなったという。ゲームファンである筆者は、タブレットでゲームをプレイすることが増えてきているため、こうしたスペックに最も興奮を覚える。
米CNETのセクションエディターであるDan Ackerman記者が、新しいiPad Air 2の実機に触れたときの感想を紹介しよう。iPad Air 2は、(動画では分かりにくいが)確かに2013年モデルのiPad Airよりはるかに薄いという。
iPad Air 2には、iPhone 6と「iPhone 6 Plus」で採用されたばかりの新たなモーションコプロセッサ「M8」が搭載されている。動きの追跡やセンサのキャリブレーションを行い、気圧計の機能も備えるチップだ。
iPadを使って写真を撮影する人がすぐにいなくなると期待してはいけない。「iSight」カメラは8メガピクセルに強化され(初代iPad Airのカメラは5メガピクセル)、高速連続撮影が可能なバーストモードが搭載された。背面カメラはタイムラプス撮影、スローモーション撮影、1080p動画撮影もサポートする。
新しい「FaceTime」カメラもアップグレードから除外されたわけではない。バーストモードで自撮り写真が撮影できるようになり、顔検出の精度も向上している。
Wi-Fiも高速化したと言われており、Appleの主張によると、速度が2.8倍に向上し、802.11acをサポートするという。
iPad Air 2は「iOS 8.1」を搭載し、Appleの新しい決済システム「Apple Pay」もサポートする。しかし、NFCチップが搭載されていないため、(うれしいことかもしれないが)小売店で使われる光景を目にすることはないだろう。Apple Payはアプリ内購入に使用される。
AppleはiPad Air 2の製造方法をいくつか変更したことで、ぎらつきを抑えている。さらに、労を惜しまずに、さまざまなコンポーネント間の隙間を小さくすることで、光が通過するスペースを狭めた。そうして製造されたiPad Air 2は、日の当たる場所で使っても、ぎらつきが大幅に軽減されるはずだ。また、スクリーンには反射防止コーティングも施されている。
Appleは、予想されていたアップグレードをほとんど実装したようだ。A8Xは飛び抜けて刺激的なアップグレードだが、その効果はゲームのグラフィックス向上と全体的なパフォーマンスの高速化にとどまる可能性が高い。iPadに製品としての魅力を感じたことがない人は、おそらくiPad Air 2を見ても考えが変わることはないだろう。しかし、自分が買おうとしている製品のことをよく分かっている人にとって、iPad Air 2でのアップグレードは、従来のどんなタブレットにも勝る明白な利点となるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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