Appleは米国時間10月16日、同社の「Macintosh」向け最新OSである「OS X Yosemite」をついにリリースした。
Appleは6月、「OS X Yosemite」をサンフランシスコで開催のWorldwide Developers Conference(WWDC)で初披露した。同OSは外観が刷新され、洗練されたツールバー、新しい通知センター機能、そしてダークモードを備えている。加えてYosemiteは、「AirDrop」ファイル共有、「iMessage」メッセージング、通話の発受信機能によって、AppleのモバイルOSである「iOS」と同期するようになっている。
Appleのソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントを務めるCraig Federighi氏は16日、コメディアンのStephen Colbertさんに電話し、悪名高い同社の秘密主義をネタにして笑いをとりつつ、この通話機能をデモした。
Yosemiteに対する今回のアップデートは無料で提供される。同社は「Mavericks」以降、最新Mac OSを無料で提供している。
YosemiteにおいてAppleは、もう1つの戦略的な動きをとっている。つまり、Googleとの距離をさらにとろうとしている。新たに改良された「Spotlight」機能は、Appleの最新Mac OSにおける検索機能を拡張するものとなっている。
同ツールはこれまで主に、コンピュータのハードドライブ内のみを検索するための手段だった。ウェブ検索を起動することはできたが、ウェブ検索を実行するのは、ユーザーのデフォルトブラウザだった。Yosemite上のSpotlightでは、映画上映時間、Wikipediaの記事、Yelpによる地域情報なども表示できるようになっている。
Jackdaw Researchの主席アナリストであるJan Dawson氏はYosemiteが発表された際、ユーザーがブラウザでGoogleを表示する前の隙をつこうという考えだと指摘していた。
今回の動きは、Googleを同社端末から振り落としたいと願うAppleによる取り組みの最新例にすぎない。ハイテク大手の両社は、スマートフォンやタブレットのソフトウェアで既に最大のライバルであり、ほとんどのユーザーがモバイルOSとして、AppleのiOSとGoogleの「Android」のいずれかを使用している。Apple共同創設者の故Steve Jobs氏が、Android製品をめぐってGoogleに対する「聖戦」を仕掛けるつもりだと述べたというのは有名な話だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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