プロジェクションマッピングで室内をゲーム環境に--MS、「RoomAlive」のデモ映像公開

Michelle Starr (Special to CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年10月07日 13時33分

 Microsoftの「IllumiRoom」はCES 2013で初めて披露され、注目を集めた。このIllumiRoomはまだ概念実証段階だったが、ゲーミングの世界をスクリーンの枠を超えて拡大することを目指し、「Kinect」センサを用いて壁面にプロジェクションマッピングによるアニメーション環境を実現することで、より没入性の高い体験が得られる仕組みになっていた。

 IllumiRoomは研究プロジェクトに過ぎず、「Xbox One」にも組み込まれる予定がないことが分かり、ユーザーはがっかりしたものだった。しかし、Microsoftは決してこれを棚上げにしたわけではなかった。Microsoftはこのほど新しいデモ映像を公開し、IllumiRoomの技術がどこまで到達したのかを紹介している。同社が「RoomAlive」と呼ぶプラットフォームがそれだ。


提供:PMC

 Microsoft Researchのウェブサイトには、プロジェクトチームによる次のような説明が記されている。「RoomAliveは、あらゆる部屋を没入的で拡張現実的な、不思議なエンターテインメント体験に変える概念実証段階のプロトタイプだ。RoomAliveは統合された拡張性のある手法でインタラクティブなプロジェクションマッピングを実現する。これで、コンテンツはどんな部屋にも適合するように動的にマッピングされる。ユーザーは投影されたコンテンツをタッチしたり、撃ち落したりできるほか、足で踏みつけたり、よけたり、操縦したりすることもできる。コンテンツは、既にある物理的な環境にうまく溶け込むように投影される」

 これは、IllumiRoomの基本的な考え方、つまりKinectセンサとプロジェクタを使用して環境を部屋にマッピングするという手法が次のレベルに到達したことを意味している。それはもはや、スクリーン上に表示されるコンテンツの単なる延長ではなく、むしろ、部屋全体をプロジェクションマッピングによる拡張現実体験の場に変えるシステムといえる。

 RoomAliveのプロジェクションマッピングシステムは、Projection Mapping CentralのBrett Jones氏とRajinder Sodhi氏の協力を得て開発された。その中核は、「procam」と呼ばれる、プロジェクタと深度付きカメラのセットにあり、広角プロジェクタ、Kinectセンサ、コンピュータで構成される。Kinectは室内をマッピングして何があるかを把握するのに対し、プロジェクタは表示用に使われる。6台のprocamを使用し、1平方インチ(約6.5平方cm)単位で室内のプロジェクションマッピングを行うことが可能だ。


提供:PMC

 Jones氏とSodhi氏の説明によると、「大抵のプロジェクションマッピング要素の場合、投影される特定のオブジェクトに合わせて、手間暇かけてコンテンツを作成する必要がある。クリエイターはオブジェクトの形状や色だけでなく、プロジェクタの位置や視野といった要素を考慮しなければならない」という。

 「RoomAliveにより、ゲームのデザイナーは、特定の部屋に縛られずにコンテンツを表示できるプロジェクションマッピング対応のゲーム開発が可能になる」(両氏の説明)

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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