シャープは、シニア世帯におけるテレビを利用した「見守りサービス」を地域の電気店向けに展開する。電気店と顧客との緊密な関係性をいかし、地域密着型のサービスとして運営していく。提供開始は11月から。
テレビ見守りサービスは、インターネットに接続したテレビを「見守りサーバー」を介して見守り業者がモニタリングするシステム。テレビの使用状況を確認できるほか、体調に関するアンケートやお知らせ機能などを持つ。
シャープでは、2012年7~9月に埼玉県北本市において、高齢者宅に液晶テレビ「AQUOS」を設置し、ネットを介して市役所や自治会のPCにてモニタリングする実証実験を実施。2013年9月からはB2B向けのテレビ見守りサービスも運営している。
地域の電気販売店向けテレビ見守りサービスでは、顧客のテレビの使用状況を見守りサーバーを介して電気販売店のPCからモニタリングするというもの。使用状況は、顧客の離れて暮らす家族の携帯端末などにメールにて連絡されるほか、電気販売店のPC上でも確認ができる。
利用するにはインターネット環境とインターネット接続機能を搭載したAQUOSが必要となり、非対応テレビからは「HDMI外付け見守り装置」を接続することで利用ができるとのこと。HDMI外付け見守り装置を接続すればシャープ製のテレビでなくても利用可能だ。
シャープの市場開拓本部副本部長兼クラウド事業推進センター所長である米田旬氏は「高齢化が進むに現在、ライフサポートや見守り支援が課題となり、新しいインフラが求められている。地域の電気販売店と顧客は長い付き合いがあり、信頼関係が築かれている。その上で見守りサービスを実施することは顧客基盤の強化に繋げられる」とメリットを話す。
導入店舗は地域密着型の電気店を想定しており、量販店にはB2B向けサービスを訴求していくとのこと。現在、シャープの販売店や全国商工団体連合会などと話を進めており、初年度の導入店舗は200店舗程度を目標に据える。
サービス料金については、電気店と顧客の間で契約する仕組みを考えているため、シャープからの料金設定は提示されなかった。基本的に、PCとインターネット環境があれば開始できるため、販売店側にも初期投資などにおける負担はそれほどかからないとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」