シャープは9月24日、テレビを利用した「見守りサービス」について説明会を実施した。テレビの状態を外部からモニタリングすることで、ユーザーの生活状況を見守ることができる。9月末からテレビの使用状況をモニタリングするクラウドサーバやソフトウェア、コンテンツを作成、配信するツールなどを一括し「見守りサービス向けソリューション」として、オンラインサービス事業者や自治体などに提供する。
見守りサービスは、ユーザー側がテレビの電源オン、オフをはじめとした操作や使用状況を収集し、サーバを経由して事業者側のPCに伝えることで、ユーザーの安否確認などができるというもの。
シャープ新規事業推進本部クラウド事業推進センタースマートクラウド開発部長の吉川耕平氏は「テレビは高齢者の方と非常に親和性があり、新しい機械ではないため操作もしやすい。テレビの電源を入れる、チャンネルを変えるなど、日常の動作でユーザーの生活を把握できる」とテレビを利用するメリットを話した。
同社では、2012年7~9月にかけて、埼玉県北本市で実証実験を実施。計17世帯に液晶テレビ「AQUOS」を設置し、インターネットを介して「市役所・自治会」のPCでモニタしたとのこと。この結果テレビの利用率は「一度以上使った日:97%」「一度も使わなかった:3%」となり、テレビは高齢者に日常的に使用され、見守りに適していることがわかったという。
またNTT西日本と共同で、「シニア向けライフサポート」の新規オプションメニュー「テレビで見守り」のシステムとしても提供している。
見守りサービスでは、テレビ画面をいかして独自の情報を発信することも可能。ユーザーの体調を簡単なアンケートから知ることができる「体調アンケート」を表示し、リモコン操作で回答できるアンケートや市町村からのお知らせ、暮らしの情報なども表示できる。
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