NTTぷららは5月27日、シニア世帯を対象にした「シニア向けスマートTV」サービスのトライアルを開始すると発表した。テレビを通じて買い物や家事代行などのサービス注文、健康相談などができる。
トライアルは5月29日から6月25日までの1カ月間、青森県上北郡七戸町に住む30世帯を対象に実施。サービス付き高齢者向け住宅「ウェリスオリーブ新小岩」の居住者に、NTTぷららが運営する動画配信サービス「ひかりTV」のセットトップボックス(STB)を配布し、サービスを体験してもらう。
トライアルとして用意されたのは、テレビ電話を通じた対面式の「御用聞きコール」や暮らしの相談、テレビ電話による買い物など。加えて、リモコンの操作履歴を離れて暮らす家族が確認できる「見守り通知サービス」や家族とのテレビ電話サービス、自治体や住宅施設からの情報もテレビ画面に配信される。
また、血圧を測ってデータを転送するとテレビで血圧記録をグラフで確認できたり、症状に応じてテレビ電話で健康相談ができたりする健康管理サービスも用意されている。
今回のトライアルは、NTTぷららのほか、青森県上北郡七戸町、イオンダイレクト、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTT都市開発などが連携して実現したもの。
NTTぷららでは、今回のトライアルを通じて、シニア向けの「ひかりTV」新サービスやプラン、自治体と連携した地域住民サービスについて検討、検証をしていくことが狙い。「超高齢者社会」の到来を前に、テレビやラジオといったシニア世代に人気の身近なデバイスを使うことによって、課題を解決できる可能性があるとしている。
今まで、機器の操作によって離れて暮らす家族に安否を知らせるサービスは存在したが「ここまで一括してできるサービスはなかった」(NTTぷらら技術本部サービス開発部の添田卓弘氏)としており、今後は、事業化について検討をしていきたいとしている。
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