KDDIは9月24日、スタートアップ支援プログラム「KDDI ∞ Labo」の第7期に参加する5チームを発表した。これまでと大きく異なるのが、非IT系の大手企業13社と「パートナー連合プログラム」を組成し、スタートアップ企業を支援すること。三井物産、テレビ朝日、コクヨ、セブン&アイ・ホールディングス、プラスの5社がメンターとなり、約3カ月間をかけて新たなサービスの創出を目指す。
第7期に選ばれたチームとサービスは以下の通り。
医療機関と患者や製薬会社を結ぶプラットフォーム。現在も沖縄の病院に医師として勤務する同社代表取締役の石松宏章氏が開発するサービスで、家族は患者の診察内容や、治療の様子をスマートフォンでいつでも閲覧できる。また、病院内のスタッフはチャットやカレンダーなどを使って情報共有ができる。
さらに、医師と製薬会社をつなぐことでマネタイズしていきたいという。同社では、メンターである三井物産が国内外で展開するメディカル・ヘルスケア事業とのシナジーに期待する。プログラムでは、石松氏が勤務する沖縄、山口それぞれの病院に試験導入し、利用率を5割まで上げたいとしている。
ウェアラブルデバイスを利用して、リアルとバーチャルを融合したゲームを提供する。スマートフォンを活用したヘッドマウントディスプレイと、スマートウォッチのモーションセンサを連携させることで実現するとしている。空間を認識できるため、たとえばモンスターが窓を破ったり、家具をよけるといった動きをする。一方、ユーザーはモーションで技などを出せるようにする。
同社では、SDK(ソフトウェア開発キット)を配布し、さまざまなゲームアプリを募るとしている。2015年4月からサービスを開始する予定で、当初は自宅で遊ぶことを想定しており、ゆくゆくはイベント会場や、日常のあらゆる空間で遊べるようにしたいという。プログラムでは、ゲームのベータ版を作成し、イベントでの採用を目指す。
誰でもブログを書くようにウェブで本を執筆して出版・販売まで簡単にできるプラットフォーム。タブレットやスマートフォンで執筆できるほか、週刊誌のように執筆中の作品を公開できるため、読者からフィードバックを得たりしてコミュニケーションできる。また、プリントオンデマンド技術で受注してから印刷するため、通常の自費出版のように数百万円のコストがかかることもないという。
BooksOnDemand代表の佐田幸宏氏は、出版市場は新刊の発行点数が上がる一方で、販売部数は下がるという”少量多品種”に推移していることから、新たな販売方法が求められていると説明。BooksOnDemandでこの課題を解決したいとしている。プログラムでは、プラットフォームを開発し、ユーザーによる計3冊以上のリリースを目指す。
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