8月19日~8月25日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のApple一気読み」。
いよいよ8月が終わろうとしている。カリフォルニア州サンフランシスコ周辺では、8月24日未明にM6.1の地震が発生した。サンフランシスコから北へ車で40分ほどいったところにあるワイン処、ナパで直下型の地震が起きた。建物の倒壊や火災、道路の損傷などの被害が出ており、負傷者も200人を超えている。
直下型ということもあり、強い揺れがサンフランシスコまで届くことはなかったが、それでもM6を超える地震は1989年以来とあって、大きな揺れはもとより、地震そのものに驚いた人々がTwitterにたくさんの投稿していた。筆者が住むバークレーはサンフランシスコよりはナパにやや近いが、それでも揺れは日本でいう震度2程度だった。
ウェアラブルデバイス「UP」が人気のJawboneは睡眠計測ができる。UPユーザーが地震によって目覚めた様子を住んでいる地域ごとに紹介したグラフを公開した。このデータそのものが防災等に役立つかどうかは疑問だが、こうした情報の集約をスマートフォンを活用してリアルタイムに行う時代になっている。
毎週、少しずつ現実味を増していくiPhoneについてお伝えしているが、今週はやや暗雲が漂い始めたようだ。iPhone 6のディスプレイ製造に遅延が発生しているとReutersが伝えている。薄型化を追究するためにバックライトフィルムを1層減らしていたそうだが、明るさが足りず、2層に戻したことから、製造に遅延が出ているという。この影響で、一部のメディアでは、発売時に顧客が求める台数が揃わない可能性を指摘している。
また、すでに日本ではドコモがサービスをスタートさせている最高通信速度150Mbpsに達するLTE-Advancedを、iPhoneがサポートするとみられているが、ライバルのGALAXY S5ではさらに倍の最高通信速度である300Mbpsをサポートするモデムが搭載されている。もちろん、端末が対応してもインフラが普及しなければ利用できない上、理論上の最高速度であることも留意しておきたい。
iPhoneのメモリについては、増えず1Gバイトのままになるとの情報が出ている。これについて筆者は「ぜひ増やしてほしい」と思ってきたが、果たしてどうなるだろうか。iPhoneは起動中のアプリを切り替えながら利用できる。しかし、切り替えたアプリの再起動を待たなければならない場面も少なくない。メモリが増えると、こうしたストレスが軽減されるのではないかと期待している。
「iPhone 6」メモリ容量、1Gバイトに据え置きか(8/19)AppleとTeslaは、2014年に入って交渉を進めており、AppleによるTesla買収という、ややセンスのない噂まで飛び出していた。しかし順当な線として、現在アプリを介してクルマの状況確認やコントロールを行っているiPhoneとTeslaの電気自動車の連携を、より深いものにする協業の相談だったのではないか。
AppleはCarPlayと呼ばれる、iPhoneを車載ディスプレイからコントロールできる規格を披露した。WWDC 2014でもフェラーリなどでデモを行っていたが、感覚としてはiPhoneが車載ディスプレイを乗っ取るような形になり、クルマそのもののコントロールを行う場合はiPhoneの操作画面を1回抜けて、クルマ側の操作画面に戻さなければならなかった。
Tesla Model Sには非常に大型のディスプレイが搭載されており、クルマの状態の確認からあらゆるコントロールをタッチパネルで行える。クルマのインターフェースとしてデジタルディスプレイが用意されているという感覚だ。そして、モバイル通信でインターネットに接続されており、クルマのOSが購入後もバージョンアップできる。機能改善や追加がソフトウェア的に行えるのだ。
このソフトウェア更新で、iPhoneとの連携を深めていくことになりそうだが、CarPlayというよりは、iOS 8で導入されるスマートホーム関連のAPI、HomeKitの活用に近いイメージになるのではないだろうか。
これにより、Siriからのより深い音声によるコントロールや、Touch IDを活用したカギやエンジン始動の認証、自宅ガレージとの連携、電源管理など、その分野は多岐に渡る。例えば、スケジュールに行き先の住所の情報が入っていた場合、ナビが自動的に起動する、といった個人のデータを活用するスマートさも期待できる。
テスラ「Model S」、「iPhone」使用でエンジンスタートを可能に?--ファームウェアアップデートでサポートか(8/22)iOS 8でHomeKitとともに導入されるのがHealthKitというAPIと、ユーザーの健康情報を安全に記録・管理するアプリHealthだ。AppleはHealth・HealthKitの活用範囲を広げるため、既に医療機関などとの交渉を行っていると言うが、医療保険会社との協議もスタートしている、とBloombergが報じた。
iOS 8では、冒頭で紹介したJawboneのUPやFitbit、Nike FuelBandなどで収集した運動・活動・睡眠などのデータを安全に格納し、Healthで表示可能にする。またユーザーが認証したアプリが、他のデバイスやアプリから収集したデータを利用できるようにする仕組みを持つ。同じように、血圧や血糖値など、自分で測ったデータをiPhoneに蓄積し、医療機関(のアプリ)に認証を与えることで、病院や担当医とのデータ連携を行えるようになるイメージだ。
米国は医療費が高いことで知られており、企業は社員の健康管理を行うことで負担する保険料と医療費を低減しようとしている。そこで、ウェアラブルデバイスを配布し、装着するなど一定条件を満たす社員に対して、安い保険料を適用するための点数を与えるといった措置が取られている。
HealthKitと保険が結びつくことで生活習慣病のリスクを低減し、保険料を最適化できるようになる。ただ、企業が生活習慣まで把握・管理できるようになることについては、議論がありそうだ。
アップル、「Health」アプリケーションで医療保険会社とも協議か(8/25)Appleは「Health」アプリケーションを2014年内に「iOS 8」とともに提供する予定で、それに向けて以前から準備をしている。このため、Appleは米国のヘルスケア業者や健康関連アプリの開発者と話し合いを少し前から進めていたが、米国の大手医療保険会社とも交渉をしていたようだ。
Appleが医療保険会社と協議しているという話は、Bloombergが米国時間8月22日に報じたものだ。この記事は、企業が費用を負担して職場でのウェアラブルデバイス着用を勧める例が増えているという興味深い内容で、記事によれば、Appleは米国最大手の医療保険会社UnitedHealth Groupや、同じく医療保険を手がけるHumanaと話を進めているという。
また、記事によれば、英石油大手のBPは、健康保険にかかる費用を削減するために2万5000台のFitbit製デバイスを従業員向けに購入したという。BPのプログラムでは、100万歩の歩数を達成した従業員は、安い健康保険料の適用を受けるために必要な点数(1000ポイント)の半分を獲得できる。BPは、従業員がこの歩数を達成したかどうかを確認するため、Fitbitで各従業員の総歩数を確認するという。
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