メディアで取りあげてもらったり、広告をたくさん打ったりすれば、大勢の人に見てもらえて、ヒットにつながると考えるのは、今の時代には短絡的すぎるようだ。もちろん広告の力が完全に失われたわけではないが、もはや、ただ「広告で見た」だけでは、人は行動しなくなっている。そのことを、物を売ろうとする人や企業は、知っておかなければいけない。
本書では、広告やメディアで人を動かすことをあきらめきれない人に対して、冒頭から手厳しい言葉を投げかける。実際、その言葉を無視して従来型の広告戦略で突っ走ったとしても、結果は伴わないだろう。だからといって、やみくもに「今はやっているようだから」とソーシャルメディアに手を広げればいいわけでもない。自分たちが売ろうとしているモノに最適な方法は何かを、慎重に検討する必要がある。
本書の構成が面白いのは、人を動かそうとするときの手法別に解説を並べているのではなく、動かしたい人数に応じて適した方法は何だろうかという考察を、さまざまな実例を通して示していく点にある。過去に成功した手法が、そのまま通用するわけではないだろうが、参考にはなる。注目すべきポイントが完結にまとめられている上、本文にも、重要な箇所にはハイライトが引かれているので、時間のない人でも読みやすい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス