サムスンが2014年夏に入ってから予告していた2機種のハイエンドスマートフォンのうちの1つである「GALAXY ALPHA」が米国時間8月13日午前、ひっそりと発表された。サムスンは同社のウェブサイトに掲載されたプレスリリースで、同端末を発表した。
今回の発表では大きなイベントや幹部の華々しい演説が行われることはなく、バルセロナの大規模なコンベンションセンターを貸し切って行われた2014年2月の「GALAXY S5」の発表とは対照的だった。
メタルフレームが特徴のGALAXY ALPHAは明らかに、プラスチック製で安っぽい感じがするという同社スマートフォンに対する顧客の不満に対応して設計されている。しかし、サムスンのどの製品シリーズにもしっくりとは収まらない、立ち位置のあいまいな製品でもある。金属製という点では、主力スマートフォンに相当しそうだが、GALAXY S5と比べて仕様が低いことから、ミッドレンジに近い製品という分類になりそうだ。
Jackdaw ResearchのアナリストJan Dawson氏は、「サムスンのこれまでの多数の他の端末と同様に、実験的に投入された端末だと思う」と述べた。
これが同社の主力製品なのかどうかは、まだ明らかではない。
サムスンの広報担当者は、同製品の素材と機能は「GALAXY」シリーズの主力携帯端末に相当すると述べた。同氏は価格に関するコメントを避けたが、GALAXY S5よりも安く設定する予定であることを認めた。
GALAXY ALPHAのディスプレイは4.7インチで、GALAXY S5の5.1インチよりも小さい。解像度もやや劣る。カメラも12メガピクセルと、GALAXY S5の16メガピクセルよりも低い。内蔵ストレージは32Gバイトで、microSD拡張スロットは装備しない。バッテリもGALAXY S5よりも低容量で、防水性も備えていない。ただし、指紋スキャナや超省電力モードといった機能を搭載する。
外観は、GALAXY S5から改良されている。前面と背面にはエンボス加工が施されているが、現時点では正確な素材はわからない。側面がメタルフレームでおおわれていることははっきりと見てとれる。丸みを帯びたエッジ(傾斜が付けられて光沢がある)と、底面のスピーカー穴は、「iPhone」のデザインと非常によく似ている。
GALAXY ALPHAをひっそりと発表した背景には、本格的な主力スマートフォンのリリースを確約せずに金属素材を試してみたいというサムスンの思惑があるのかもしれない。同社はこれまで、金属素材の採用には消極的だった。干渉の問題が生じること、材料コストが高いこと、直ちに量産体制に入ることが難しいことがその理由である。同社によると、GALAXY S5は9月に発売予定ということだが、前出の広報担当者は米国で発売されるかどうかを明言することを避けた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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