筆者がサンフランシスコでAT&Tのネットワークを使って、Speedtest.netアプリで4G LTEの速度を計測した際には、ダウンロードが38~40Mbps、アップロードが11~19Mbpsという、驚異的なスピードが出た。実用テストでは他のスマートフォンと同じ範囲に落ち着き、米CNETのモバイルアプリをダウンロードするのに約10秒、モバイルウェブサイトの読み込みに約5秒、デスクトップサイトの読み込みに約13秒かかった。
残念ながら、Fire Phoneの処理能力はそれほど高くはない。PassMarkの診断テストでは、サムスンの「GALAXY S5」が4355のスコアを記録したのに対し(S5には「Snapdragon 801」チップセットが搭載されている)、Fire Phoneは3642だった。実際に使ってみたところでは、一部の動作の遅れが目に付いた。例えば、起動に38秒かかることや(標準は25秒)、カメラの起動に最大5秒かかることなどだ(多くの場合、2.5秒~3秒)。
またFire Phoneは操作中に処理がまごつくことがあり、特にロック画面の読み込み時に起こることが多かった。画面で左右に指を動かしラグをチェックするテストでも、タッチ操作へのレスポンスにばらつきがあった。Silkブラウザは、筆者が使っている間に1、2度クラッシュした。そういうことは時々起こるものであり、これだけでこのデバイスを糾弾するつもりはないが、これは何らかのパフォーマンス上の問題が起こっていることを示している。また、「To-Fu Fury」などのゲームで、「Dynamic Perspective」の動作に遅れが出ているのに気づいた。一方、カメラの撮影間隔など、他の処理は高速だった。
Amazon Fire Phone性能テスト
米CNETモバイルアプリのインストール(5Mバイト) 10.4秒 米CNETモバイルアプリの読み込み 3.8秒 米CNETモバイルサイト読み込み 5.3秒 米CNETデスクトップサイト読み込み 12.5秒 ロックスクリーン表示までの起動 38.2秒 カメラ起動 5.3秒 カメラの撮影間隔 1.5秒
オートフォーカス時は長くなる
フラッシュ無し
連続撮影モードあり
発熱に関して言えば、このスマートフォンはかなり高温になる。後ろポケットに入れるとそのことがよくわかる。 やけどしそうに熱いスマートフォンを持っていると、特に耳に当てているときには神経質になるが、筆者のように四六時中常に使うのでなければ、それほど高温になることはないだろう。
ついでながら、このスマートフォンが2400mAhのバッテリを持っていることを考えると、バッテリ持続時間は短い方だ。公平を期すために書いておくが、筆者はテスト期間中にかなりこのスマートフォンを酷使していたため、電池の減りが早くても驚くことはなかった。これは毎日必ず充電する必要があるタイプのスマートフォンであり、それなりの量の音楽や動画をストリーミングする人であれば、電池の消費量はかなりのものになるはずだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」