Matt DiMaria氏:Eyefiクラウドを利用するために使う「Eyefi Mobiカード」ですが、これはモバイルとの親和性を重視しています。そういった意味では、モバイルデバイス(iOS/Android)はRAWデータの再生に(標準)対応しておらず、現段階においてはJPGEを使ったソリューションというのが最適であると考えています。弊社の製品にRAWデータに対応した「Eyefi Pro X2」というものがありますので、RAWデータに関しては注目しています。モバイルデバイスを取り巻く環境がRAWデータに対応した時、我々のサービスも環境に合わせて最適化されるでしょう。
Matt DiMaria氏:「統合」というのが正しいかどうかわかりませんが、その問題を解決するソリューションは提供する予定です。
Berend Ozceri氏:デバイスのOSがどこまでWi-Fiの設定をアプリケーションに許すか。その部分が大きな問題です。AndroidはiOSと比べてそういった設定に関するアクセスが用意されています。なので、他のアクセスポイントから強制的にEyefiカードへと切り替えるといったことは可能です。一方でiOSの場合はセキュリティの面で厳しく、アプリケーションが自動でネットワーク設定を変えるというということはできません。唯一できることは、Eyefiカードとは別のネットワークに繋がっているというメッセージを出すことです。また、次期OSへの対応を含め、常にできる最善を模索している状況です。
Matt DiMaria氏:まずEyefiクラウドは、デジタルカメラで撮った写真データを簡単に取り込めるという強みがあります。そして、GoogleやDropboxといったサービスがなぜ写真データに対応するのかというと、その目的は“利用する容量を増やす”ということです。利用容量を増やして容量を売るというビジネスモデルであるわけです。我々のサービスはスタートから異なります。写真に特化しているのです。写真をよりよく楽しんでもらうためのサービスであるということです。
Berend Ozceri氏:Eyefiクラウドの発表に合わせて、IFTTTとの連携も発表しました。具体的な内容についてはまだ公開できる段階にありませんが、この連携は、EyefiクラウドのAPIがどのように利用できるかという、ある意味でショーケース的なものになります。今後の話ということでは、基本的には写真に特化したサービスと連携することになると思います。プリントサービスやフォトブックの作成サービスなどです。また、他のサービスからEyefiクラウドへと写真データを転送するといったことも考えられます。ちなみに、現時点でEyefiクラウドユーザーの20%はプログラマーです。そういったユーザーがどのようなサービスを生み出すのか、とても興味深くみています。
Berend Ozceri氏:前述したとおり、Eyefiクラウドのインフラは“プライベートなインフラ”と“パブリックなインフラ”を組み合わせて構築しています。中でも、弊社が管理するプライベートなインフラ(データセンター)で最も重要な個人情報を管理しています。プライベートとパブリックという2つのレイヤー(インフラ)を使って最適に管理しています。
Matt DiMaria氏:弊社は創業時から、ハードウェア、ソフトウェア、サービスのすべてを提供する会社です。はじめにEyefiカードを作った時にはスマートフォンはありませんでした。Eyefi Mobiカードを作った時はモバイルデバイスを意識した環境ができあがっていたという下地があります。そして今、Eyefiクラウドが必要となったのは、ユーザーがさまざまなデバイスを持ち歩くようになったからです。つまり市場の変化に合わせて、Eyefiも変化しているのです。我々はさまざまな視点で、ユーザーを見ています。そしてユーザーに満足していただけるようにサービスを展開しています。
Berend Ozceri氏:Eyefi社はカメラメーカー、業界と密接な関係にあります。従って、カメラ文化が盛り上がる方向性に進んでいきたいと思っています。また、この業界でイノベーションを常に起こしていく企業でありたいと思っています。
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