UPDATE 「iPad」のことを心配する必要はない。今後も全く問題はないだろう。
これは、Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏の言葉だ。iPadの販売台数が2四半期連続で減少し、再びアナリストの予想を下回ったことを受けて、Cook氏は同デバイスを擁護した。
販売台数が期待外れに終わったことで、iPadシリーズ(Appleの製品の中で、「iPhone」に次ぐ2番目に大きな売り上げを生み出している)に対する関心が低下しているのではないか、との懸念が再燃した。Appleは米国時間7月22日、2014会計年度第3四半期に1330万台のiPadを販売したと発表した。これは、前年同期の販売台数とウォール街予想の両方を下回る数字だ。Cook氏は、iPadの販売台数は社内の予想通りだったと述べたが、需要が軟化していることは認めた。
Cook氏は22日、アナリストとの電話会議で、販売台数低下の要因として、米国を含む一部地域の不振と流通在庫の減少を挙げた。とはいえ、同氏はiPadについて、今でも楽観的だ。
「われわれは、タブレット市場の将来を非常に楽観視している。当社はソフトウェアとハードウェア、サービスを通して、今後もこのカテゴリに技術革新をもたらし続けることができると確信している」とCook氏は述べた。
Appleは、いくつかの不利な要因の影響を受けた可能性が高い。それらの影響は今後もiPadの販売台数に影を落とし続けるかもしれない。ユーザーは自分のタブレットをアップグレードしたとき、古いデバイスを親戚や友達に譲ることが多い。さらに、タブレットはスマートフォンのように2年のアップグレードサイクルの恩恵を受けることができない。なぜなら、タブレットには通常、ワイヤレスキャリアの販売奨励金による値引きがないからだ。さらに、タブレットを欲しがるほとんどの人は、既にタブレットを所有している可能性が高い。新規顧客をめぐる戦いにおいて、今のAppleは、ライバルのGoogle「Android」モバイルOSを搭載する多くの新しい低価格デバイスとの熾烈な競争に直面している。
Cook氏は22日、iPadの市場は「分岐が進んで」おり、発展途上のBRICs諸国(ブラジル、ロシア、インド、中国)における販売台数は「極めて好調」だと語った。しかし、米国などの先進国においては、「市場が鈍化していることは明らかだ」と同氏は述べた。
先頃のIBMとの提携によって、iPadの成長を促す触媒としてのビジネス向けアプリケーションが登場すると考えている、とCook氏は付け加えた。iPadは航空業界と教育分野に強く、全世界の教育分野の顧客に1300万台のiPadを販売したこともAppleは指摘した。Appleは長い間、教育分野とエンタープライズに働きかけて、iPadの需要と販売台数を拡大する取り組みを行っている。
Cook氏はさらに、iPadの半数以上はタブレットを初めて購入するユーザーに販売されていると述べた。
「実際のところ、機会は非常に大きいと考えている」と同氏は述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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