長文をiPhoneで書く場合、まとまった文章を切れ目なく連ねていくと読みずらく、修正もしにくくなる。アウトラインエディタを使って全体の構成し、ある程度のかたまりごとに分割して書いておくと後から構成を変更する必要が生じても文章のかたまりを並べ替えるだけで済むような、扱いやすい文書になる。今回は、文章作成に役立つアウトラインエディタを、5つ紹介する。
公式サイトとiOSデバイスの間で同期が取れる「WorkFlowy」WorkFlowyは、公式サイトとiOSデバイスの間で同期が取れる、使いやすいアウトラインエディタだ。ちょっとしたアイデアの書き出しから長文まで、幅広い用途に利用できる。特徴的なのはその動作で、アウトラインの各階層のみを画面に表示できる。この機能により、不要な部分を非表示にして画面を広く使える上に、現在書いている内容に集中することができる。
さらに、タスクリストとして利用することも可能だ。リスト上で「Complete」ボタンをタップすれば、リストに取り消し線が付加され、完了したタスクとして非表示になる。また、他のユーザーと共同作業を行っている場合は、「Send email summaries of changes to my account」オプションをオンにしておくと、変更箇所のサマリーがメールで届く。無料で利用できるので、アウトラインエディタになじみのない人でも気軽に使い始められるだろう。
Evernoteと同期できるアウトラインエディタアプリ「Cloud Outliner」Cloud Outlinerは、Evernoteと同期できるアウトラインエディタ。iPhoneとiPadの両方で利用できるほか、Mac版も有料で用意されている。iCloudを利用して複数のデバイス間でデータを同期できる。デフォルトでは、各リストにチェックボックスが表示されるが、設定オプションで非表示に変更できる。WorkFlowyと同様に、シンプルなインターフェースで、階層の変更やアウトラインの並べ替えなども、直感的な操作で実行できる。
ただ、全体的にブルーを基調としたデザインで、文字色も濃紺で表示されるため、筆者は、長く見ていると、目が疲れてくることがある。Evenoteとの連携や、OPML形式への書き出しなど、機能は十分なので、もう少しシンプルな色合いに変更できると助かるのだが……。
Wordなどの文書作成ソフトに近い「Cotton Notes」Cotton Notesは、デザインはミニマルで美しいが、シンプルなアウトラインエディタよりも、もっとWordなどの文書作成ソフトに近い高機能なノートアプリだ。機能の1つとして、アウトラインエディタ機能を内包している。データは、Dropboxに保存できる。また、Evernoteのノートにリンクを貼ることもできるので、1つのプロジェクトに関する情報をCotton Notesに集約して管理するといったことも可能だ。
ノートには、写真、手書きメモ、位置情報、PDF、Officeファイルを添付できる。マークダウン記法によるリッチテキスト形式にも対応しており、文字を斜体にしたり、リンクを貼ったりすることも自在だ。iPhoneとiPadの両方に対応しているユニバーサルアプリだが、アプリ購入者は、デスクトップ版(Chromeのアドオンとして動作)と同期して使用できる。
文字が大きく、階層もはっきりと分かる潔いデザインの「Simple Outliner」インターフェースが少し煩雑な印象はあるが、文字が大きく、階層もはっきりと分かる潔いデザインなのがSimple Outlinerだ。作成した文書は、Google DocsとDropboxに保存できるほか、ウェブサーバの実行機能を利用して、デスクトップパソコンのブラウザからSimple Outlinerにアクセスしたり、Bluetoothを介して近くのiOSデバイスとやり取りしたりできる。エクスポート形式は、テキスト、HTML、OPML、CSV、RTFをサポートしている。
文字サイズの変更方法が少し変わっている。画面下部(ツールバーを表示した状態)を左右になぞることで、画像サイズを拡大/縮小するような感じで、文字サイズを拡大/縮小するのだ。画面下部のツールバーも、操作している最中に、すぐに非表示になってしまったりするので、少々扱いにくい点は否めない。だが、書き出し形式の多さや、編集のしやすさでは、他のアプリに引けを取らない。
とても美しく、インスピレーションを刺激してくれる「Suru」Suruは、他の4つのアウトラインエディタと比べて高機能とは言えないが、異なる7種類のカラーの組み合わせで作成するリストは、とても美しく、インスピレーションを刺激してくれるため、アイデア出しに使える。ただし、執筆時点ではエクスポート機能が弱く、書き出せる形式がPDFのみとなっているので、あまり長文を書くと、後処理が大変になる可能性がある。あくまでも、アウトラインのアイデア作成や、ToDo管理に使うと割り切った方が良さそうだ。
1つのリストに対して、詳細メモと写真を追加することができる。リストの下にサブリストを作成するには、リストの右側のアイコンをタップする。デザインとしては、カラフルなふせんを思い起こさせる。PDFへの書き出しという点からも、紙のふせんに近い使い勝手だ。まだリリースされてから間もないアプリなので、今後の機能充実に期待したい。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?