しかし、寝かせすぎると、ペン先の先端部分の位置に比べて線が内側に描かれてしまう現象が起きる。ディスクとボールポイントをつなぎ合わせた機構を持つJot Touch 4ではこの現象は明確には見受けられない。
この現象の回避方法としては、Sketchにはスタイラスの持ち方を指定する機能があるので、そこでスタイラスを寝かせる持ち方を選択するとよい。これにより、線がペン先の先端部分の近くで描かれるようになる。
Jot Touch with Pixelpointのペン先は、Jot Touch 4のディスクと形状や色こそ異なるが、同様に硬質なプラスチック素材でできている。そのため、ペン先がディスプレイに触れた時に硬い感じがするのは同じだ。また、ペンを動かして線を描く際にグリップが足りずに滑る感じがするのも同じだ。ペン先にゴム素材を使ったスタイラスが持つグリップを好むユーザーにとっては慣れが必要かもしれない。Jot Touch with Pixelpointで使われているペン先の素材が改良され、もう少しグリップのあるものになることを期待したい。
また、Jot Touch with Pixelpointと同様にPixelpoint技術を採用しているAdonitのスタイラス「Jot Script」では、斜めの線をゆっくり描こうとすると線が極端に揺らいでしまうという現象が起きていた。Jot Touch with Pixelpointでは、Sketch上で見る限りその現象は抑えられているようだ。Jot Scriptは、Evernoteのメモアプリ「Penultimate」での使用を想定して同社とAdonitで共同開発されており、1.9mmのペン先を持っている。ただし、筆圧感知機能を搭載していないので、描画用というよりは筆記用のスタイラスになる。
Jot Touch with Pixelpointに施された改良として他に評価できるものとしては、本体に2つ装備されたショートカットボタンの大きさがある。Jot Touch 4に装備されているボタンは比較的小さいため、スタイラスを見ずに指先の感覚だけでボタンを見つけ、2つを識別するのは難しい。特に本体後部側にあるボタンを識別するのが難しかった。Jot Touch with Pixelpointでは、これらボタンがともに大きくなっているだけなく、本体前部側のAボタンより後部側のBボタンの方が大きいという工夫がこらされている。これにより、指を少し曲げたらAボタンに、指をしっかり曲げたらBボタンに触れるというように、識別が容易になっている。
Jot Touch with Pixelpointは、前機種Jot Touch 4が持っていた筆圧感知機能とBluetooth接続を引き継ぎながら、見た目はより普通の鉛筆やペンに近づいている。Jot-Ready Appsでないアプリでも使用できるが、筆圧感知の機能はなくなる。Adonitによれば、Jot Ready Appsで使用することで筆圧感知機能に加え、ペンの精度が高くなるとしており、Sketchなどと合わせて使うのがよさそうだ。
なお、Jot Touch with Pixelpointは、「iPad 3」以降、「iPad Air」および「iPad mini」以降に対応している。
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