Appleが、電子書籍の価格操作によって損害を被った消費者に対して4億ドルを支払うことで同意した。ただしこれには、発端となった独占禁止法違反訴訟に対するAppleの控訴が失敗に終わった場合に限るという条件がついている。
Appleは6月、米33州の司法長官によって起こされた独禁法訴訟について、和解に同意したことを明らかにしていた。この訴訟はAppleが出版社と共謀して電子書籍の価格を操作したとして、同社に対して数億ドル規模の損害賠償を求めるものだった。
司法長官からなる原告は米国時間7月16日、この価格操作に関わった出版社から1億6600万ドルを受け取るのに加え、Appleが4億ドルを支払うことになると発表した。ただし、米司法省が2013年に勝訴した当初の電子書籍価格操作訴訟に関して、Appleは現在上訴中で、控訴審で同社が逆転勝訴した場合にはこの額が変更される可能性がある。
和解合意書によれば、控訴裁判所がこの訴訟を連邦地方裁判所に差し戻した場合には、Appleは和解のための賠償金として5000万ドルを消費者に支払うことになる。ただし司法省および各州の司法長官は、差し止め命令による救済を求めて引き続き訴訟を起こすことが可能だ。一方、控訴裁判所が下級裁判所の決定を完全に覆した場合には、Appleは損害賠償を一切支払わなくて済む。
Appleはこの日、自らの潔白を主張した上で、今後も控訴審で原告の訴えに対抗するつもりだと語った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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