Material Designは、触感のある画面というアイデアに基づいている。現在の平らなガラス製の画面ではなく、現実世界の物体のように表面の見た目が絶えず変化するような感覚だ。Material Designテーマでは、開発者はアイテムの「高度」、つまり画面上でどの高さの層に表示するのかを指定することができる。
より物理的で直観的なこのアプローチにおいて、もう1つ中心となっているのがアニメーションだ。ボタンを押すと、ボタンが波打つ。チェックボックスをタップすると、水がはねるようなアニメーション効果が表示される。開発者はさまざまな詳細なアニメーション効果を指定し、要素の跳ね返りやスライド、拡大、縮小、出現、消滅を制御することが可能だ。
Android L Previewでは、プログラマーはRAW画像センサデータを収集することができる。これによって、写真ファンは画質の向上というメリットを享受できるかもしれない。また、圧縮されていない動画データを30フレーム/秒(fps)で記録できる機能(ハードウェアが必要な処理性能を備えている場合)や、フレームごとにシャッタースピード、フレーム時間、ISO感度を調節できる機能もある。
Android Lでは、タスク切り替えをより細かく制御できるようになった。単にアプリを切り替えるのではなく、アプリのさまざまな要素(個々の文書やウェブページなど)が表示されるため、探しているものをより速く発見できる。
それらのページを切り替える画面にも、Material Designインターフェースの奥行きや影が使用される。
Androidの従来の仮想マシン「Dalvik」に代わって、「ART」ランタイム(実際にAndroidアプリを動かすソフトウェア)が採用される。これが意味するのは、ソフトウェアに全く変更を加えなくても、Android L Previewではアプリが2倍の速度で動作するということだ。
ブラウザ技術を使ってアプリを構築(複数のOSで動作するアプリの開発を容易にするアプローチ)する開発者のために、Googleは同社の「WebView」エンジンを、「Google Chrome 36」で使われている技術に移行させている。
これは、サードパーティーアプリの開発者が、ハードウェアアクセラレーションを利用する「WebGL」グラフィックスや、優れたサウンド処理が可能な「WebAudio」インターフェース、リアルタイムの音声チャットやビデオチャットのための「WebRTC」技術を利用できることを意味する。
プログラマーは「Project Volta」というツールを使うことで、Androidのデバッグツールでアプリケーションの電力使用を詳しく調べることが可能になる。「Battery Historian」は、時間の経過とともに電力使用がどう変わってきたかを表示する。
電力使用はモバイルデバイスの足かせとなる重要な要素だ。Android L Previewは、長時間にわたって充電器を利用できそうにないユーザーのために、新しい節電モードも搭載する。これは、モバイルデバイス設計者が一部のAndroidスマートフォンで既に独自提供している機能だ。
Android Lは、ネットワークの問題を手が付けられなくなる前に検知することができるようになり、アプリはそれに応じて調整できる。
「1つのリンクから別のリンクへ適切に引き継ぐことができる。Wi-Fiの出力が弱くなってWi-Fi接続を失いそうな場合も、中断することなくセルラー(ネットワーク)上で(動画)ストリームを再構築することができる」とSandler氏は述べた。
「Android 4.3」は、低消費電力版の近距離無線通信規格「Bluetooth LE」への対応を導入した。これによって携帯電話は、心拍モニタといったBluetoothデバイスに接続してデータを収集することができる。
Android L Previewは、BluetoothのPeripheralモードによって、新たな段階に進んだ。つまり、Android端末が管理している内容をBluetoothで別の端末に送ることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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