サンフランシスコ発--Googleが、ウェアラブル技術に関する同社のロードマップにおける今後の目標を明らかにした。
LGの「G Watch」と思われるものを着用してGoogle I/Oの開幕基調講演に登壇したAndroidのエンジニアリングディレクターを務めるDavid Singleton氏は、ウェアラブル機器(スマートウォッチなど)に対する需要が既に最高潮に達しているとした。
「Android Wear」は、ウェアラブル機器を対象とするAndroidプラットフォームである。同プラットフォームは2014年に入って開発者ら向けに一部紹介されていた。
そのインターフェースは「Google Now」カードを多用するもので、予定搭乗時刻や荷物の発送など、Googleの膨大なデータを既に活用する日々のタスクに関する更新情報が頻繁に表示されるほか、周囲にある他のAndroid端末を検出するといったことまで実行する。
Singleton氏によると、米国時間6月25日にリリースされた「Android Wear SDK」によって開発者は、完全にカスタマイズ可能なユーザーインターフェースを備える「ひと目で確認できる」通知を構築できるという。制御センサや音声操作に加え、「多数のアプリ」によって毎日生成される膨大な数の通知が利用できるのは言うまでもない。
LGのG Watchも、「Google Play」で米国において25日から注文受付が開始される。サムスンもスマートウォッチとして「Samsung Live」によって「Android Wear」に対応する。こちらの製品も米国では直ちに発売される。
スマートウォッチ「Moto 360」のリリースは2014年夏の終わりまでないとのことで、基調講演の聴衆の多くを落胆させた。
続いて発表されたのが「Android Auto」だ。ナビゲーション、通信、音楽ストリーミング用の車載コネクテッドシステムである。こちらもインターフェースはGoogle Nowに依存しているため、エンドユーザーは新たに何かを習得することなく使いこなすことができる。
Android Autoは、より安全なナビゲーション(運転、そして、コンテキスト認識プラットフォームの活用という両方の側面において)を約束する自動車向け機能の一部としてタッチ、音声、そしてハンドルによる音楽などの機能の制御をサポートする。実際「Google Maps for Auto」は、音声に完全に対応している。
Googleは無数の断片的な車載コネクテッドシステムが既に市場に存在することを認識し、開発者が携帯端末と同じようにして自動車用のアプリを開発できるように「Android Auto SDK」を設計した。
Androidエンジニアリングディレクターを務めるPatrick Brady氏は通知について、「たった数行のコードで、ユーザーの腕や車内に情報を提供することができる」と述べた。
Brady氏は、Auto SDKの具体的なリリース予定日を明らかにしなかったが、2014年中に完成するはずだと述べた。
またGoogleは、「Open Automotive Alliance」のパートナー数を100社以上に拡大している。初のAndroid Auto搭載自動車も、2014年中に多数発表される予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」