Microsoftの経営陣は、同社の「Cortana」パーソナルデジタルアシスタントテクノロジをAppleの「iOS」やGoogleの「Android」モバイルOSで提供することが賢明で実現可能なことなのかどうかについて、検討している。
先週シアトルで開催された「SMX Advanced」検索マーケティングカンファレンスで基調講演を行ったMicrosoft関係者は、同社が普及と優先順位設定の間の潜在的なトレードオフについて検討していることを認めた。GeekWireとSearch Engine Landは、関係者がCortanaの将来の可能性を論じたMicrosoftの基調講演について報道した。
GeekWireの報道によると、「Windows Phone」担当グループプログラムマネージャーを務めるMarcus Ash氏はCortanaを将来的にiOSやAndroidで提供する可能性について、「現在のところ、それは当社にとって少し難しい問題だ」と述べたという。
さらに、Ash氏とRob Chambers氏(MicrosoftのApplications and Services部門のグループプログラムマネージャー)は米国時間6月12日に行った基調講演で、MicrosoftがCortanaをWindows Phoneと同じくらいシームレスに非「Windows」ベースのデバイスに統合するのは不可能だろう、とも述べた。とはいえ、このところ、Microsoftのクロスプラットフォームへの積極的な取り組みは拡大している、とChambers氏は述べた。
MicrosoftがCortanaをiOSやAndroidで提供したいと考える可能性のある時期については、いずれの幹部も具体的なことは明かさなかった。しかし、iOSユーザーが「Siri」や「Google Now」の代わりにCortanaを使うことに前向きになる可能性とその時期についても、乗り越えなければならないハードルが存在することを彼らは認めた。SiriとGoogle NowはそれぞれiOSとAndroidに組み込まれているデジタルアシスタントだ。
Microsoftは現在、「Bing」アプリについてはiOS版とAndroid版を提供している。さらに、Appleは検索エンジンにBingを使用することにますます積極的になっている。Microsoftはタッチファースト版「Office」の「iPad」版を「Windows 8」版より先にリリースしており、「Android」版もそれに続く可能性が高いと考えられている。そうした同社の最近の動きは、ユーザーのいる場所に自社ソフトウェアを提供することに新生Microsoftが前向きであることを示している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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