一般社団法人 次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)は6月2日13時、4Kテレビ試験放送「Channel 4K(ちゃんねるよんけい)」を開始した。それに合わせ記念式典を実施。会場には、電機メーカー5社の最新4Kテレビや関連機器が展示され、13時の放送開始をカウントダウンで迎えた。
NexTV-Fの名誉会長である渡辺捷昭氏は「2014年に4K試験放送を開始するという最初の目標に沿った形で進めることができた。今後も2016年、2020年の目標に向けて関係者が一致協力して取り組み、東京オリンピック、パラリンピックの際には全国の方々が4K8Kの映像をご覧いただけるようにNexTV-Fが中心になって進めていきたい。4K8Kの超高精細な映像技術は、医療や教育など多くの幅広い産業分野において新たな付加価値や課題解決の手段となりうるもの。幅広い波及効果が期待されるところだけに、次世代のサービスを1日も早く実現し、新たな市場を創造することが我が国のICT戦略の柱であり、成長戦略を牽引するものと考えている」と4K/8K放送の意義について話した。
Channel 4Kは、東経124/128度CSデジタル放送を利用して配信される4K試験放送。チャンネル番号は502になる。解像度は3840×2160/60pで、映像圧縮方式には、MPEG 2の約4倍の圧縮効率となるHEVCを使用する。
4K試験放送は13~19時の1日6時間程度、「富士山 ふしぎ水紀行」(NHK)、「プロ野球中継/巨人×ヤクルト」(日本テレビ)、「フィギュアスケート/GPファイナル2013」(テレビ朝日)、「THE世界遺産」(TBS)、「大人の極上ゆるり旅」(テレビ東京)、「フジサンケイクラシック2013」(フジテレビ)、「ドラマW『チキンレース』」(WOWOW)、「アリスコンサートツアー 2013~It's a time~」(スカパー)など、NexTV-Fの加盟各社が2013年度に制作した番組をリピートも交えながら放送する予定。加えて、6月12日から開催される「2014 FIFA ワールドカップ」の4試合を録画の形で4K放送されることが新たに発表された。
視聴するには、Channel 4K対応受信機の出力に対応したHDMI入力のある4K放送対応テレビ、ハイスピードHDMIケーブル、Channel4K対応受信機とスカパー!ICカード、124/128度CSデジタル放送対応アンテナが必要となり、4K試験放送の開始が視聴できたのは「会場内に設置された5台のみ」(NexTV-F事務局長の元橋圭哉氏)とのこと。シャープからHEVCデコーダとスカパー!プレミアムサービスチューナを内蔵し、4K試験放送の録画ができる「AQUOS 4Kレコーダー TU-UD1000」が6月25日に市場導入される予定だ。
4K試験放送の終了に関しては明確にしておらず「民放の4K放送が立ち上がってくれば徐々にフェードアウトする」(NexTV-F理事長の須藤修氏)としている。
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