Googleは、ユーザーが個人データや自分に関する投稿へのリンクを同社の検索結果から削除するように依頼できるオンラインフォームを作成した。新たに用意されたこのフォームは、欧州委員会(EC)が5月に入り、オンライン上で「忘れられる権利」を人々に認める判決を下したことを受けたもの。
ECは、人々がGoogleに対し、「処理された目的に関連して、不適切であるもの、無関係であるかもはや無関係であるもの、または過剰であるもの」へのリンクを削除するよう依頼することができるとの判決を下した。
欧州連合(EU)司法裁判所によるプライバシーに関するこの画期的な裁定は、2011年にスペインのデータ保護当局が申し立てた複数の裁判に端を発している。例えば、差し押さえられた家の競売告知に関する裁判では、その家の元の所有者が自分のプライバシーが侵害されていると訴えた。今回の裁定はEU全域において、GoogleやFacebookといった米国を拠点とする企業に対しても適用される。
削除を依頼するリンクを提出すると、Googleは「個々の要請を評価し、その個人のプライバシー権と、情報を入手して配信する大衆の権利のバランスを図る」と述べている。
専門家で構成される委員会がこの判断を行う予定だ。委員には、情報哲学および倫理を専門とするオックスフォード大学教授のLuciano Floridi氏などが名を連ねている。Floridi氏は、Googleが米CNETに提供したコメントの中でこの動きについて、「興味深いイニシアチブであり、おそらくは困難でやや哲学的な思考が一部必要になるだろう」と述べた。
過去を隠ぺいしようと試みる悪質な行為を防ぐために、Googleは「金融詐欺、専門家による違法行為、刑事上の有罪判決、官僚の公的な行為に関する情報など、情報に対する大衆の関心が存在するかどうか」を考慮すると約束している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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