グーグルは5月27日、ストリーミング用端末「Chromecast」を5月28日に発売すると発表した。希望小売価格は税抜で4200円。
5月28日午前9時からGoogle Playで注文を受け付けるほか、Amazon.co.jpとビックカメラグループ(ビックカメラ、コジマ、ソフマップ)、ヤマダ電機グループ(ヤマダ電機、TSUKUMO、ベスト電器)でも販売する。
Chromecastは、タブレットやスマートフォン上で選んだオンライン動画や、PCのブラウザ画面などを、テレビに再生する機能を持つ。Androidタブレットやスマートフォンはもちろんのこと、iPhone、iPad、MacとWindows版のブラウザ「Chrome」からも利用可能だ。
Chromecastは、簡単なセットアップと、使い慣れた端末で動画などの選択や早送り、ボリュームといった調整ができる手軽さを最大の特長とする。
具体的な利用方法は、(1)まず端末をテレビのHDMI端子とUSB端子に差し込む(もしUSB端子がない場合は、電源を取るために別途アダプタと接続する)。(2)タブレットなどにChromecastアプリをインストールしておき、Wi-Fiに接続するという簡単なもの。設定が終わると、対応アプリやChromeから「キャスト」アイコンをタップするだけでテレビに映像を映し、大画面でコンテンツが楽しめるようになる。
現在のところ、アプリはYouTubeとGoogle Play「映画&テレビ」に加え、日本独自のものとしてはNTTドコモの「dビデオ」、KDDIの「auビデオパス」に対応する。Googleは開発者向けにChromecastに対応するためのSDKを配布しており、ほかにも対応アプリが今後登場するだろうとしている。
日本では、YouTubeと並んで「ニコニコ動画」も人気があるが、現在のところ専用アプリはChromeCastに対応していない。ただし、ベーター版としてPCのChromeブラウザからウェブサイトをキャストする機能があり、Chromeを介してさまざまなコンテンツを見られるとしている。
なお、同一のネットワークにつながり、同じアプリがインストールされていれば、それぞれ所有する端末で操作できる。例えば、家族でそれぞれ見たい動画を再生したいときにも便利だ。なお複数人で使用する場合、操作の優先権は最後にアクションした人が所有することになる。
Chromecastは、米国など海外では2013年から35ドルで販売されており、日本は14カ国めの展開となる。このタイミングで発表することになった経緯や価格の違いについて、「嬉しい話で、予想以上に海外で売れてしまった。生産の対応や物流の件もあった。日本で展開するには対応アプリが必要になるため、このタイミングになった。価格は米国、日本でそれぞれが市場調査し、最適な価格として決定した」(グーグル パートナー事業開発本部 統括部長の林豊氏)と説明した。
この発表のためにGoogle chromeエンジニアリング統括ディレクターのマージド・ベイカー氏が来日。開発のきっかけは、家族が5つものステップを踏むなど複雑な手順でビデオオンデマンドを見ていたことだったと明かす。「Chromecastは、シンプルさを追求した独特の設計思想。簡単に設定ができ、HDMIのあるテレビならもの数分で設定できる。端末も小さい」とアピールした。
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