「SortMyBox」は、オンラインストレージサービスのDropboxおよびBox.netと連携し、決められた条件に従ってファイルの保存先を振り分けるサービスだ。名前や拡張子などの条件をもとに、Dropboxの特定のフォルダ内に保存したファイルを自動的に指定のフォルダに移動してくれるので、つねに整理整頓された状態を保つのに役立つ。
まずは自分のDropbox(またはBox.net)アカウントと連携させたのち、ファイルを振り分けるための条件を設定する。設定可能な条件はファイル名とそのパターン、および拡張子で、更新日やサイズなどの条件は指定できない。設定が終わるとファイルがチェックされ、指定したフォルダへの移動が行われる。移動履歴はログに表示されるため、うまく振り分けられたかが一目でわかる。
振り分けの対象となるのは「SortMyBox」フォルダに保存されたファイルだけなので、Dropboxの写真自動アップロード機能で使われる「Camera Uploads」フォルダなどは対象にならない。そのため保存先が「SortMyBox」フォルダ以外に固定されている場合は、本サービスの振り分けの対象にできない。本サービスで振り分けたいファイルは、つねに「SortMyBox」フォルダに保存する必要がある。使い方によっては、この制限のせいでまったく使いものにならないという人もいるだろう。
また、振り分け条件についても、基本的にファイル名に用いられている文字列しか指定できないので、例えば作成日や更新日を基準にフォルダを作って振り分けたり、ファイルサイズを基準に移動や削除、リネームはできない。これまでDropbox内のファイル整理がまったく手付かずで放置状態の人には有益だが、そうでない場合は別途ソフトを使って同期先のPC上で条件ごとに処理を行い、それをクラウドに反映させたほうが手っ取り早い。
こうした機能の少なさに加え、利用にあたっては本サービスに合わせてフォルダの階層構造やアップロードルールを変える必要もあり、ハードルが高い割にはメリットがあまり多くない印象だ。クラウドで操作が完結することから、PCと同期せずにクラウド上だけで使っている場合に限り、かろうじて有益といったところだろうか。ユーザの増加のせいかサービスインからしばらく経ってサーバも非常に重くなっており、高機能かつ軽量な有料プランの登場を望みたいところだ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス