Ubuntu 14.04 LTS「Trusty Tahr」のような長期サポート版(LTS)には、劇的な変化は期待されていない。そういった大きな変更は、その間のリリースで行われるべきものだ。そのかわりLTSリリースには、安定性の向上と、中間リリースで施された変更内容を洗練させることが求められる。実はMark Shuttoleworth氏は3年近く前に、Ubuntu 14.04 LTSは、すべてのハードウェアフォーマットに横断的な「コンバージェンス」を実現するリリースになると述べている。しかし今にして思えば、この目標を達成するには、これ以前のリリースでコンバージェンスに必要な要素(「Mir」および「Unity 8」)の導入に成功している必要があった。Canonicalはそのためにそれなりの労力を投じたが、開発の中心がスマートフォンおよびタブレット用のUbuntuに移ったこともあり、このコンバージェンスは2015年までは起こりそうにない。現状では、Ubuntu 14.04は依然としてX WindowサーバとUnity 7シェルで動作している。
以下ではUbuntu 14.04 LTSの目立った変更点をまとめた。
もともと、アプリケーションメニューは各アプリケーションウィンドウのタイトルバーに表示されていたが、Ubuntu 11.10でデフォルトユーザーインターフェースとしてUnityが導入された際、場所が変更され、フォーカスされているアプリケーションのメニューが、デスクトップ上端にあるUnityのメニューバーに表示されるようになった。これまで、この新しいメニューの位置を変更してほしいという要求に対して、Canonicalはかたくなに態度を変えなかったのだが、Ubuntu 14.04でとうとう妥協し、ユーザーが選択できるようになった。今バージョンでは、「すべての設定」/「外観」ダイアログで、アプリケーションメニューを各アプリケーションウィンドウのタイトルバーに表示するように切り替えられる。これらのメニューは、マウスを上に持って行くまでは隠れている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」