Unityが導入された理由の一部は、小さなスクリーンでも画面をより効率的に利用できるようにすることだった。このため、各アプリケーションからメニューバーを取り除き、アプリケーションウィンドウの選択やドラッグを容易にした。しかし、大きなディスプレイでは、メニューの位置が変わったことで、アプリケーションウィンドウと画面上部のメニューバーの間に距離が空いてしまい、煩わしさが増す場合があった。この設定オプションで、この問題は解決される。
もともと、Unityシェルのランチャーでアプリケーションをクリックした場合の挙動は、そのアプリケーションを起動するか、もしすでに実行中で最小化されている場合、最大化するかのどちらかだった。しかし、ランチャーアイコンをクリックしたときの挙動としては、最大化と最小化を切り替えるというものも考えられる。かなりの数のユーザーがこの機能を望んでいたが、Canonicalはこの動作を追加することに抵抗していた。今回、ようやくこの機能が実現した。ただし、問題がある。この機能をオンにするのは簡単なことではなく、ソフトウェアセンターからCompizConfig設定マネージャをインストールする必要があるのだ。これは、不慣れなユーザー向きの設定ユーティリティではない。この「Minimise Single Window Applications(Unsupported)」という設定は、「Launcher」タブの「Ubuntu Unity Plugin」の下に表示されている。Ubuntuの開発者がこの機能に「Unsupported(サポート対象外)」というラベルを付けていることを考えると、今後の開発で修正されることはなく、将来消えてしまう可能性もある。
Ubuntu 14.04のベータリリースでは、トップメニューバーに2つのネットワークステータスアイコンが表示されていた。右側は利用できるネットワークと設定を示し、もう1つのアイコンで接続のオン・オフを切り替えることができた。しかしCanonicalは正式リリース版で、ネットワークステータスアイコンを1つに戻す選択をした。
ランチャーアイコンのサイズ幅設定は、Ubuntu 13.10の32~64ピクセルから、14.04では16~64ピクセルに拡張された。
今回、超高解像度ディスプレイ(2560×1600から2880×1800の幅)での外見を改善するためにいくつか手が加えられており、デスクトップの要素、ランチャー、Dashなどのスケールが正しく調整されている。ただし、一部のサードパーティーアプリケーションやアイコンは、見た目がぼやけてしまう場合もある。
フォーラムではウィンドウの丸い角にアンチエイリアス処理を施すことを求める投稿が以前からあったが、この外見の変更は多くのユーザーには気づかれないかもしれない。同様に、1ピクセルのウィンドウ枠が0ピクセルに変更されたことも、気付かれにくいだろう。それでも、これらの変更はすべて、UbuntuのUIを視覚的に美しい環境にしようとする努力の一環だ。
システム設定は、外見上は変わっていないが、従来のGNOMEコントロールセンターに多くのパッチを当てたものをフォークして、書き直された。これは短期的な対応で、Ubuntuでコンバージェンスが実現された際には、Ubuntuシステム設定に移行する予定になっている。
また以前、簡単なポップアップのメッセージボックスを使っていたロック画面(Ctrl+Alt+L)も、Unityのテーマの他の部分と調和が取られ、最初のログオン画面に似たものになった。
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