「Windows XP」のサポート終了が近づいているが、Citi Researchによると、このことがPC需要の増加を誘発しているという。
世の中の動きに取り残されている人のために説明しておくと、Windows XPのサポートは米国時間2014年4月8日をもって終了することになっている。おそらくどの企業にもましてその点を自覚しているのは、米国の産業界全体であり、その結果、ともすると縮小傾向にあるPC市場の需要を引き上げている。
Citi Researchは3月27日夜に公開した調査レポートで、「成熟市場(米国、西欧、日本)における企業のPC需要は(第4四半期に)著しく改善され、前年度比10%増となっており、前四半期の前年度比5%増と比べて拡大している」ことを明らかにした。
同レポートではさらに、「この理由として、2014年4月にWindows XPがサポート期限を迎えるのに先立ち、(OSのアップグレードと併せて)ハードウェアをアップグレードする企業顧客に起因する部分がある。PCのOEM各社は総じて、こうしたアップグレードが2014年第1四半期に入っても継続すると楽観している」と続けた。
しかし、XP関連の成長はあくまで変則的なものとみられる。2013年ほど深刻ではないとはいえ、全体的なPC成長率は2014年に4%減少する見込みだ。そして、「Windows」搭載タブレットではPC需要の落ち込みを埋めるのに十分でない可能性がある。
Citi Researchは、「タブレットの成長のほとんどが新興市場からのものとなることが見込まれる中で、われわれは、(Intel製の)『Bay Trail』(プロセッサ)と『Windows 8.1』の恩恵をもってしても、PC全体の短期的な成長に拍車を掛けるには不十分だとみている」と述べた。
さらに、タブレットについてみると、Citi Researchは2014年のタブレット予想販売台数を再び下方修正し、12%低い2億6000万台としている。
「タブレット市場は急速に成熟しつつあり(中略)それは、米国だけでなく新興市場においてもみられる。加えて、タブレット需要の鈍化は、加速するファブレットの普及が一因にあると考えている」(Citi Research)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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