Microsoftが「Hotmail」の内容を閲覧した問題をめぐる同社の謝罪は、言葉だけではなかった。同社は、謝罪と同時にポリシーに対する重要な変更を行った。
Microsoftのゼネラルカウンセルを務めるBrad Smith氏は米国時間3月28日、同社が企業ポリシーおよび顧客のサービス利用規約の両方を変更する意向であることを明らかにした。
Smith氏は、「本日から実施することとして、ある人物がMicrosoftのサービスを使用して、当社から盗まれた知的財産や物理的財産を不正に取引していることを示す情報をわれわれが受け取った場合、顧客の私的なコンテンツをわれわれ自身で調査することはない。代わりに、さらなる措置が必要な場合はその問題を法執行機関に委ねる」と述べた。
今回の変更発表の前には、Microsoftは現在企業スパイ容疑が掛けられている元従業員を突き止める際に、Hotmailユーザーの電子メールを閲覧したというニュースが報じられていた。Hotmailは現在、「Outlook.com」にブランド名が変更されている。同社は先週、このニュースに対する否定的な反応を受けたことで、ポリシーの変更を明らかにしていたが、それだけでは批評家らをなだめるためには十分でないとの明確な判断を下した。
Smith氏によると、ポリシー変更は即時発効されるが、顧客向けのサービス利用規約の変更は、「今後数カ月以内」に行われる見込みだという。
同氏は、Microsoftがポリシーの変更に踏み切ったのは、「社内での協議、および権利擁護団体やその他の専門家らとの協議の結果だ」と説明している。
また、Microsoftにとって今回の措置は、GoogleやYahooとの競争においても有利になる。両社にはそれぞれ「Gmail」および「Yahoo Mail」というウェブメール製品に対して同じく広範に定義されたサービス利用規約がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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