1年間待たされたが、新しい「News Feed」が遂に登場した。ただし、それはFacebookがユーザーに最初に約束したものとは全く異なる。
Facebookは米国時間3月6日、外観が「アップデート」されたデスクトップ版News Feedのロールアウトを開始した。変更点は、写真が大きく表示されるようになったことと、フォントが新しくなったことで、これらはブログ記事の中でひっそりと発表された。Facebookは2013年、より大きくて大胆なNews Feedを大々的に披露したが、今回の変更点はそれが180度転換されたことを意味している。とはいえ、2013年に披露されたNews Feedは平均的なユーザーには複雑すぎることが判明し、一般提供はされなかった。
そこで、米CNETは当事者であるNews Feed担当プロダクトマネージャーのGreg Marra氏にインタビューして、Facebookが当初の構想を撤回する決断を下した理由を探った。Marra氏は米CNETの厳しい質問の大半をうまくかわしたが、Facebookが考えを改めて、シンプルなNews Feedを評価するようになった理由がある程度明らかになった。
以下はMarra氏とのインタビューを若干編集したものだ。
--Mark Zuckerberg氏が2013年に披露したNews Feedは、今回リリースされたバージョンと大きく異なるものでした。Facebookが別の方向に進むことを決断するまで、あのデザインが実験的なものとして語られることはありませんでした。そこで素朴な疑問が浮かんできます。この1年で何が変わったのでしょうか。
Marra氏:非常に多くの人がさまざまな方法でFacebookを利用しているため、製品アップデートは慎重にテストし、十分に理解してから、広い範囲にロールアウトします。ごく一部のFacebookユーザーにアップデートをロールアウトして、彼らがどのように使うのかを観察し、彼らの意見を検討します。
ユーザーから直接感想を聞くユーザビリティテストをFacebook本社で実施しているほか、研究者を世界中に派遣して、われわれと視点が大きく異なるユーザーと会い、インタビューを行います。直接会って話を聞ける人数は限られているので、調査も実施しています。何万人ものユーザーから回答が寄せられ、品質面で彼らにとって有用なものとそうでないものを教えてくれます。そのサイトでは、フィードバックやバグレポートを送信することもできます。今回のような大規模な変更の場合は、特に積極的にユーザーの意見を求めます。
新しくなったNews Feedデザインの一部について、有用だと感じる人もいれば、そう感じない人もいるということが分かりました。例えば、小さな画面で閲覧すると、左端のナビゲーションバーに表示される、グループやアプリへのリンクの数が少なくなってしまいます。小さな画面を使用していたユーザーの多くが、Facebookでそれらのリンクにアクセスするのが以前よりもずっと大変になったと話してくれました。われわれはこのフィードバックに耳を傾けて、それを理解し、新しいデザインに変更を加えて改善する作業を、時間をかけて行いたいと考えました。この1年でその作業に取り組み、今回ロールアウトしたデザインが生まれました。
--より急激なデザイン変更が一般のユーザーに受け入れられないと気づいたのはいつのことですか。
Marra氏:ユーザーからのフィードバックを耳にし、何が効果的で何がそうでないのかを理解し始めたとき、アップデートしたデザインに多くの小規模な修正といくつかの大規模な変更を施しました。それぞれの過程で、ユーザーが直面していた大きな問題に注意を向け、それを解決する方法について考えました。新しいアプローチを構築して、より多くのユーザーとともにそれをテストし、彼らのフィードバックに耳を傾けました。そして、このプロセスを何度も繰り返しました。
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