仕事中、ちょっとしたきっかけで歯ぎしりするような怒りを覚えると、そのままの状態では、うまく仕事を進められなくなる。人や物にあたるわけにもいかず、グッとこらえるしかない。目の前の仕事は、今日中にやらなければならないのに、怒りを抱えたままではよく考えられない。そんな経験は誰にでもあるだろう。「怒り」をはじめとするネガティブとも言える感情。しかしこうした感情をうまく利用すれば、はかどる仕事もあるようだ。
怒る、落ち込む、いらつく、焦るなどの感情は、たいていの場合はやらなければいけないことを滞りなく実行するのに役に立たないばかりか、そうした感情のせいで、失敗を招くこともある。ところが、感情を逆手に取って、淡々と仕事を進める方法はあるものだ。著者の佐々木正悟氏はたとえば、怒っているときはアドレナリンが分泌されているので「ほどよい緊張感とやる気がある状態」だという。ならばそれを利用して、その状態に合った仕事をしてしまえばよいのだと。
これは、本書で取り上げられている感情のほんの一例だが、普段なんとなくやり過ごしている感情に目を向け、対策を打ったり、ふさわしい仕事をしたりすることで、ずいぶんと生きるのが楽になりそうだ。人の言うことに一喜一憂して、感情が周りに振り回されやすい人にもお勧めだ。
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