特許保有者であり、侵害訴訟における特許権の行使を目的とする企業であるIPComが、Appleから22億ドルの損害賠償を求めた訴訟に敗れた。
IPComは、実際にモノづくりは行わず、自社の特許ポートフォリオを収益源として利用している企業であることから、一部からは「パテントトロール」と呼ばれてきた。そのIPComの訴えが現地時間2月28日、ドイツのマンハイム地方裁判所によって却下された。同裁判所は、IPComが提訴した標準必須特許2件について、Appleが実際には侵害していないと認めた。今回の訴訟には、HTCに対する特許侵害の申し立ても含まれていたが、こちらも棄却された。
この訴訟を最初に伝えたFoss PatentsのFlorian Mueller氏によると、2件の特許はBoschが自動車電話分野から撤退したことを受けて、IPComが数年前に同社から買収したものだという。これらの特許は概して、モバイル端末上からの緊急応答システムへのアクセスに関連するものだ。
IPComが敗訴したことで、同社が控訴できないというわけではない。とはいえ、現時点では今回の裁決によって、これらの特許をめぐるIPComの今後の見通しは危うくなったようだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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