ソニー「Xperia Z2」の第一印象--4K動画撮影可能な「Android 4.4」搭載端末 - (page 2)

ディスプレイ

　5.2インチディスプレイの解像度は前機種のZ1と同じ1920×1080ピクセルだ。Z2の方がわずかに大きいので、スクリーンのピクセル密度はわずかに下がっている。少しだけ広い面積に同数のピクセルが配置されているからだ。とはいえ、実際には、ユーザーがこの違いに気づくことはおそらくないだろう。

　ディスプレイの画質は非常に鮮やかで、ウェブページの小さな文字やホーム画面のアイコンの縁は細かいところまでシャープに表示される。ソニーは、ディスプレイに同社の「BRAVIA」テレビと同じ「トリルミナス」テクノロジを採用したため、鮮やかさが増したと評価している。筆者がZ2を実際に手にとって観察した時間は短かったが、確かに色が非常に鮮やかに表示されていると感じた。とはいえ、ディスプレイの品質に関する最終的な評価は、詳細なレビューで下すことにする。

ソフトウェアとプロセッサ

　Z2には、GoogleのモバイルOSの最新バージョンであるAndroid 4.4.2 KitKatが搭載される。新製品に最新バージョンのソフトウェアが搭載されることを期待するのは当然だが、ソニーには古いバージョンのAndroidを採用する慣習がある。先ごろ発売されたZ1 Compactには、「Android 4.1」（開発コード名「Jelly Bean」）が搭載されていた。

　ソニーはいつものようにソフトウェア面で独自の修正を施している。これには、カスタマイズ可能なアプリメニューや、同社のゲームストア「PlayStation Mobile」、ストリーミングサービス「Music Unlimited」「Video Unlimited」へのアクセスなどがある。これらすべてを可能にしているのは強力な2.3GHzのQualcomm「Snapdragon 801」クアッドコアプロセッサで、3GバイトのRAMがそれを支えている。

　筆者はよく使うベンチマークテストセットをまだ実行できていないが、このチップは極めて高速なパフォーマンスを示すはずだ。Z2を実際に手にとって試用したとき、インターフェース上でさまざまな操作を行ったところ、反応の速さは満足できるものだった。

カメラ

　背面には、Z1やZ1 Compactと同じ20.7メガピクセルのカメラが搭載されている。しかし、Z2は4K動画撮影機能という切り札を隠し持っている。これは、前機種が対応していたフルHD動画の2倍の解像度だ。

　撮影した動画を表示するための4KディスプレイがZ2には搭載されていないので、この機能は少し的外れだと感じる人もいるかもしれない。ある意味でそれは正しい。現在、4Kテレビには法外な値段が付けられているが、今後、価格は下がり続け、一般の人々も手を出しやすくなるだろう。4K動画撮影機能によって、Z2は携帯端末を数年間保有するユーザーが将来にわたって使用できるスマートフォンになる、とソニーは適切に指摘している。Z2のカメラは、画質を落とすことなく、デジタルズームで動画を拡大することもできる。

　画質については詳しくレビューするまでわからないが、筆者はZ1で撮影した写真に感銘を受けたため、Z2でも同様によい結果が得られると期待している。カメラのソフトウェアはアップデートされており、背景をぼかすツールや、よりクリエイティブな効果、スローモーション動画オプション、拡張現実（AR）効果を適用しながら動画を撮影できる機能などが追加された。最後の機能を使うと、カメラを向けている被写体の上にデジタルの恐竜（など）を重ねることができる。

展望

　Xperia Z2は、前機種のZ1と非常によく似たデザインを採用し、カメラはZ1と同じ20.7メガピクセルで、プロセッサはわずかに強化されただけであり、ソニーの旗艦スマートフォンを全面刷新したものではない。だが、外観はいつものように素晴らしい。そして、防水設計のZ2は不器用な人にとって魅力的な選択肢になるだろう。KitKatソフトウェアの採用も歓迎すべきことだ。4K動画撮影はちょっとしたギミックにすぎないのかもしれないが、デジタルズームは便利に使えそうだ。